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浅草十二階―塔の眺めと“近代”のまなざし
 
 

浅草十二階―塔の眺めと“近代”のまなざし [単行本]

細馬 宏通


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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

関東大震災で失われた浅草凌雲閣、通称「十二階」。眼下に吉原を望み、日本初のエレベーター、百美人、戦争絵を擁し、絵や写真となり、見世物小屋、広告塔としても機能したこの塔の眺めが、啄木や花袋らのまなざしをとらえ、「近代」の欲望を体現する。

内容(「MARC」データベースより)

眼下に吉原を望み、日本初のエレベーター、百美人、戦争絵を擁し、絵や写真となり、見世物小屋、広告塔としても機能した浅草凌雲閣、通称「十二階」。「十二階」という器の内外をめぐるまなざしに、様々な角度から迫る。

著者 細馬宏通

「浅草十二階」と「浅草十二階計画」  著者の細馬です。帯がわりにこの本の手がかりを少し書きます。

 この本は大きく分けて二つの興味から書かれています。ひとつは、さまざまな文学や映画、マンガ、ゲームに登場する十二階って、いったいどんな塔だったんだろう、ということ。十二階に関する話には伝聞がけっこう多くて、調べ始めると曖昧な部分がとても多い。そこで資料をあたっていくと、明治・大正を象徴する塔として捉えられがちだった十二階は、実は時代を追って変化した塔だったということが明らかになります。本書では、華々しく登場した十二階がやがて飽きられ、新たな見世物として宣伝し直される過程を追いました。

 もう一つは、塔とまなざしをめぐる言説を明らかにすること。十二階は、明治・大正という、まなざしのあり方が大きく変化した時代の塔でした。しかし、この塔を表わすのによく用いられる「パノラマ」「エッフェル塔」といったことばは、残念ながら現代の手垢にまみれていて、まなざしの変化を覆い隠してしまう。そこで、紋切り型のこうした表現をいったん棚上げにし、言説や視覚メディアの変化の過程を追います。写真家小川一眞、そして田山花袋の役割の大きさが浮かび上がります。彼らのメディアにおける動きを追っていくにつれ、明治・大正は、「一望」と「臨場感」という異なる感覚を混同していく時代だったことが明らかになるでしょう。また、花袋とは全く異なる感性を持った石川啄木に対しても、新たな見方が可能になるはずです。

 本書の刊行と同時に、「浅草十二階計画」というページを立ち上げました。十二階をめぐるさまざまなできごとや言説に興味をお持ちの方を歓迎します。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

細馬 宏通
1960年生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。現在、滋賀県立大学人間文化学部講師。専門はコミュニケーション論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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