最近、「友達がいない子」「周りとうまく関係を築けない子」が
周囲に助けられて成長していき、自分の世界を広げていくというタイプの物語が
増えてきている気がしている。
自分がそういう傾向があると自覚しているからか(笑)、
それらは読んでいて楽しいものが多い。
そんな中でのこの物語の魅力は、
周りのひとたちとの関わりの中で自分が変わり、
それが周りのひとたちを変えていくというある意味当然な双方向の過程を、
しっかりと丁寧に外連味なく、時間をかけて描こうとしていることではないだろうか。
登場人物それぞれに対する作者の視線は、けっこうクールで、
それでいてとても優しいなという感じを受ける。
そういうこの物語の魅力がしっかり感じられるのは、
この巻からであると思う。
読んでいて少し勇気の出る、このすごく素敵な物語を、
いろんな人に読んでもらいたいなあと思った。