地震と津波の被害を受けただけでなく、原発事故の発生により着の身着のままで避難を迫られ住む家を追い立てられ、それから家に帰れずに各地をさまよう身となってしまった福島第一聖書バプテスト教会の数十名の教会員たち。本書は、震災と原発事故直後の事態の進行状況を示している佐藤牧師のメール、震災直前と直後の佐藤牧師のメッセージ、信徒達の証からなっている。
悲惨な状況の中にも、つぎつぎと人の手が差し伸べられ、何とか生きていく道が与えられている。
様々な別れ、悲嘆の中にあっても、佐藤牧師は「私たちは被災しましたが、イエスキリストに出会いましたp.104」と祈り、ある教会員は「最大の恵みは、教会という建物はなくても、私たちは「教会」に居るということです。P.127」と言い。原発の作業へ夫を送り出した妻は「夫は、自分を守るすべを知ったので、もう怖くないと言っていますp.123」と神様へ全をお任せしている。
信徒達は常に祈りと感謝に満ち溢れ、そこには神様の臨在がはっきりと感じられる。
しかし、私たち周りのクリスチャンはこの本を読んで神様の恵みを覚え感謝するだけにとどまってはならないだろう。この教会の信徒の皆様のように、原発周辺地域からほとんど何ももたずに避難し、それっきり帰れずにさまよっている方たちは多く、解決の道筋はどこにも見えていないからだ。
「あなたの手に善を行う力があるとき、求めるものに、それを拒むな。あなたに財産があるとき、あなたの隣人に向かい、「去って、また来なさい。明日、あげよう」と言うな。箴言3編27節、28節」