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流刑 (岩波文庫)
 
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流刑 (岩波文庫) [文庫]

パヴェーゼ , 河島 英昭
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

反ファシズム活動の理由で逮捕されたパヴェーゼ(1908-50)が南イタリアの僻村に流刑されたときの体験を色濃く映した自伝的小説。背後に峨々たる山々が聳え立ち、眼前には渺々たるイオニア海が広がる逃げ道なしの自然の牢獄。その中で築かれた村びとたちとの静かで穏やかな交流の日々を背景に、流刑囚の孤独な暗い心の裡を描き出す。

登録情報

  • 文庫: 256ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2012/2/17)
  • ISBN-10: 4003271432
  • ISBN-13: 978-4003271438
  • 発売日: 2012/2/17
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.8 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 339,718位 (本のベストセラーを見る)
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5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 この本は、まず解説を読んでから、本編に入った方が、より内容を解釈できると思います。

特に、主人公が舞台となった村に流刑された期間や、流刑に処される前に何をしていたのか、
どういう人脈があったのかをおさえておくと、なるほどなるほど、感じられる箇所がたくさんあると思います。

 その解説を読むと、やはり主人公は弱い人なのだ、ということが分かるのですが、
その弱い人の、弱い見方に、僕は救われます。
 
 主人公を囲む村の人達は温かい。でも、彼らに囲まれていても、救われないものは救われないし、
自分が彼らと触れ合っていても、彼らにも、どうしようもできないものがある。

 自分は、どうしようもできないくらいに弱いものを抱えている。そんな自分はたくさんの人に囲まれている。
でも、『一人じゃないんだからそれで安心だろ』と言われたところで、一筋縄でいかないものって、あると思うんです。

この小説には、一筋縄ではいかない空気が漂っています。苦しみの中にいる人達が、強くなっていかず、弱いままの世界を彷徨っている。
彼らがその世界を肯定しているとか、受け入れているとまではいかないまでも、
『それって、仕方がないのかもしれないな』と勘付いているその空気。それにこそ僕は、なんだか救われるのです。

 自分の中には、人と触れ合っていても埋まらないものが、確かにある。
そして自分でもどうしようもできない。だからこそ、人は人と触れ合おうとする。
この小説全体には、そんな空気もまた漂っていて、それに包まれているような気がしました。
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