「半分の月がのぼる空」よりは、登場人物の心のかたちにリアリティーがあると思いました。
ただ、この小説の世界にのめりこんだり登場人物に共感できるかというとそれは別。
正直、半月みたいに引き込まれることは最後までありませんでした。
高校生までの持つ自由・不自由と、高校卒業後の人間(特に成人)が持つ自由・不自由に
殆ど区別がつけられていない印象を持ったのが、引き込まれなかった一番の要因でしょう。
明るく魅力的な脇役が居ると救われるのですが、そういう脇役が登場しなかったのも
要因の一つかもしれません。
ともかく、オッサンが現実逃避の為に読む小説ではない事だけは確かです。読むなら
時間を沢山持っていて心身ともに健康なうちに読んでおくべきでしょう。