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流れる (新潮文庫)
 
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流れる (新潮文庫) [文庫]

幸田 文
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

梨花は寮母、掃除婦、犬屋の女中まで経験してきた四十すぎの未亡人だが、教養もあり、気性もしっかりしている。没落しかかった芸者置屋に女中として住みこんだ彼女は、花柳界の風習や芸者たちの生態を台所の裏側からこまかく観察し、そこに起る事件に驚きの目を見張る…。華やかな生活の裏に流れる哀しさやはかなさ、浮き沈みの激しさを、繊細な感覚でとらえ、詩情豊かに描く。花柳界に力強く生きる女性たちを活写した幸田文学を代表する傑作。日本芸術院賞、新潮社文学賞受賞。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

幸田 文
1904‐1990。東京生れ。幸田露伴次女。1928(昭和3)年、清酒問屋に嫁ぐも、十年後に離婚、娘を連れて晩年の父のもとに帰る。露伴の没後、父を追憶する文章を続けて発表、たちまち注目されるところとなり、’54年の『黒い裾』により読売文学賞を受賞。’56年の『流れる』は新潮社文学賞、日本芸術院賞の両賞を得た。他の作品に『闘』(女流文学賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 299ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1957/12)
  • ISBN-10: 4101116024
  • ISBN-13: 978-4101116020
  • 発売日: 1957/12
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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著者の実体験 2006/12/14
形式:文庫
年末になるとこの小説を読みたくなります。始まりはおそらく11月末か12月初めあたりで、年の瀬を越え、1月末か2月初め頃に終ると思われる小説だからです。
落ち目になっている芸者置屋の住込み女中、これは著者の実体験であったと他書で読み、たいへん驚きました。文さんは露伴の没後から筆をとったとはいえ、その後は父譲りの才能で順風満帆の作家生活を送った方だと私は勝手に思いこんでしまっていました。
花柳界の女性たちの軽妙な会話、さまざまなかけひきなど、他の小説にはないユーモアがあります。ますます落ち目になっていく雇い主の境遇とは裏腹に、主人公が女中の身分から新しい事業の責任者に大抜擢されるところで小説は終ってしまいますが、読者の想像ではなく文さん自身の手になるこの続きの小説があったらよかったのに、といつも思います。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
「流れる」は、雑誌「新潮」の昭和30年新年号から12月号まで連載され、翌31年2月に単行本として刊行されてから増刷を重ね、その年の11月には成瀬巳喜男監督による映画が封切りされたというから、当時の人気のほどが偲ばれるのである。昭和32年12月に登場した新潮文庫版も増刷に増刷を重ね、私の手元にある平成19年末に発行されたものは第68刷である。もはやかつての熱い歓迎ぶりは見られないとしても、平成11年の改版以来8年に12回の増刷がなされたのだから、おそるべきロングセラーである。
平成11年の前、昭和45年に最初の改版がなされたが、このとき、初版の「旧書体の漢字」「旧仮名遣い」「反復記号」が改められて「新書体」「新仮名遣い」「書きくだし」になった。ここで「書きくだし」というのは、擬音語を「ざわざわ」などと2つ重ねて書くことである。初版は2つめが長い「く」の反復記号(くの字点)で書いてある。つまり、元来省略されているものを文字になおしたのである。
よく知られるように、幸田文の文章には擬音語が多い。くの字点で書かれてているのと仮名になおしてあるのとでは文字面が全く異なってみえる。初版のほうが風通しがよく、涼し気なのである。
私は、この作品を、著者が書いたままの旧字体の漢字、旧仮名遣いと反復記号の混じった文章で読むことを好む。それは、今は消えてしまった世界を偲ぶのにふさわしいと思うからである。
しかし最新版の文庫にもよい点はある。それは文字が少し大きくなったことで、これは老眼にはありがたい。一番ありがたくないのは第2版である。
文庫版で「流れる」のファンになったかたは、図書館で上記の単行本か中央公論社の全集第6巻(昭和33年)を手にとって御覧なさい。それらは著者の好む手織り木綿で装幀されてあるから。
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
賢い女 2005/2/3
形式:文庫
幸田文を読むと、祖母や母の生き方、教えがよみがえってくる。
奥ゆかしく、それでいて賢く、昔の女は身を処してきた。
この本でも、見慣れない世界をじっと観察する主人公の目の鋭さと、
応対の見事さに舌を巻いた。
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実は読了しても、私にははっきりとわからなかった。... 続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: TAMADON
「しろうと」と「くろうと」のはざま
明治の文豪・幸田露伴を父に持った幸田文。その娘もそのまた娘も文筆で生きているのですから、もしかしたら筆力というのは遺伝するのかもしれないと信じそうになりますが、そ... 続きを読む
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読み出したらやめられない
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投稿日: 2009/5/10 投稿者: ライポン
随筆の観察眼
柳橋の「くろうと」の世界へ入ってゆく「しろうと」の梨花。... 続きを読む
投稿日: 2009/1/30 投稿者: ringmoo
内面から出る知性
幸田文が自らの体験に基づいて記した作品。文の父親は文豪、幸田露伴。露伴は文に対して家事全般を叩き込んだのは有名な話です。そんな文が作り出した物語。主人公の梨花(文... 続きを読む
投稿日: 2009/1/11 投稿者: hiraku
染香の意地
... 続きを読む
投稿日: 2008/4/25 投稿者: ドーテツ
じつはオールウェイズ三丁目の夕陽のころのお話
本作を原作とする成瀬巳喜男監督映画「流れる」は評者のフェイバリット作品のひとつ、成瀬作品らしいえもいわれぬ儚い情緒が全編をおおいつくす傑作として何度も繰り返し見て... 続きを読む
投稿日: 2006/1/23 投稿者: emir1969
サクセスストーリー
女中として「くろうと」との世界に入った梨花。いつもながら周りを観察する目はたしかである。世間でいう苦労にも決して負けてはいない。どこかおもしろがって観察しているが... 続きを読む
投稿日: 2003/1/19 投稿者: judeobscure
清々しい生きざま
離婚を経験した中年の女性梨花が、芸者屋で女中として働き、
花柳界の中で次第に信頼を得ていくまで。... 続きを読む
投稿日: 2002/5/25 投稿者: "red_herring12"
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