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最も参考になったカスタマーレビュー
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
心揺さぶる山の情景,
By ローザ (品川区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 流れる山の情景 (単行本)
私も登山をしますが、山や沢で出会う一瞬の情景に、心がシンクロして、開かれてゆくのを感じることがあります。自分のなかに、こんな感受性が眠っていたのか、それを発見する喜びが、山登りの魅力のひとつです。木陰、焚き火と星空、霧のなかの風景、深緑の瀞、などなど、この本の第'T部の詩は、そんな山で出会った心揺さぶる情景を、確かな言葉でありありと再現しています。 第'U部は、文学の名作が登山になぞられています。伊東静雄の「曠野の歌」の語り手は往年のアルピニスト、カフカの「城」のKは登山家失格、宮沢賢治「なめとこ山の熊」の小十郎はなぜ熊の肉を食わないのか。なるほどなあ、と感心させられましたが、ここでも共通しているのは、山に対する憧れや畏れだと思います。第'V部の沢登り紀行も、躍動するリズム感があってぐいぐい読ませます。 本の質感も、コットンのような風合いがあって素敵です。色刷りの版画も効いています。山の空気や匂い、水や風がいっぱいに詰まった本です。癒されます。おすすめです。
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