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流れとよどみ―哲学断章
 
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流れとよどみ―哲学断章 [単行本]

大森 荘蔵
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

明るい茶の間や台所の床板一枚下によどんでいる哲学的困惑。「物と心」などの根本テーマをめぐって,独自の思惟を貫いてきた著者が,主として日常生活の場から,人間を限りなく眩惑し続ける二元論的構図の徹底破壊を試みる。

登録情報

  • 単行本: 278ページ
  • 出版社: 産業図書 (1981/5/12)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4782800150
  • ISBN-13: 978-4782800157
  • 発売日: 1981/5/12
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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哲学入門 2005/1/7
 わたしが見たり聞いたりしている物は,物そのものではなく,そのものに関する情報が脳に伝達され,脳において再構成された,いわば写しである。わたしの心や知性は,物に直に触れることがない。

 一方で,こういった常識を揺さぶりながら,同時に,わたしたちが,物を見ること,聞くこと,触れることなど,ふだん当たり前にしていて不思議にも思わないことが,どんなに不思議なことか,気づかせてくれる。

 大森氏によれば,心はわたしの肉体の頭なり心臓の辺りなり,どこか内側にあるのではない。わたしは世界を脳内の情報や写像を通じてつかむのではなく,直につかむのであり,しかもつかんだすべてが心である。こうした立場から,みずから提示した不思議を解き明かしていく。ただし,かれにおいて解き明かしは,ひとつの世界の見方であり,描写法である。完全な唯一の解答を教えるのではない。だから,読者は,自分なりに不思議について,思い巡らしたくなるだろう。

 前著『物と心』のエッセイ版。さらに読みやすく,近づきやすい。最良の哲学入門書のひとつとして,中島道義氏も推薦しているだけのことはある。

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By 読者
哲学者大森荘蔵氏による哲学的随筆集。

朝日ジャーナルに連載された15のエッセイを中心として

やや長めの論を6本加えた全21作品、という構成。

1981年初版。読む人は読む、ロングセラー。

大学入試問題集(現代文)でお目にかかり、その後、中島義道氏の

『哲学の教科書』で紹介されていたのを受けて購入。

読めば日常の自明性が穏やかにゆらぐのだが、

氏は読者に何も求めてはいないように思う。

「趣味は読書です」というとき、

その中にこの本が含まれていることを思って

なんとなく免責された気分になるのは・・・私だけかな。
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極端な話だが、もし日本に「哲学」というものが存在するとすれば、それは大森荘蔵氏以降のことではないだろうか?

もちろん、明治期に“philosophy”が「希哲学」と翻訳されて以来、この国には西田幾多郎や田辺元をはじめ、九鬼周造、三木清、和辻哲郎といった先人達の業績がある。
それらは決して軽視されて良いものではない。

だが、「問いとして生きられた哲学」となると、やはり大森氏をもってその始まりとするのが妥当なのではないか。
哲学という学問=制度の「専門用語」に頼らず、日常の言葉で哲学の問いを問うた日本の哲学者が、果たして彼以前にいただろうか。

このことは、多かれ少なかれ大森氏に影響を受けたであろう、永井均氏や中島義道氏といった世代の哲学者達を見るとよく分かる。
長い時間を経て、ついに日本にも哲学という「病」を生きる人々が現れ出したのである。

「真正哲学病」のパイオニア、大森荘蔵による哲学。
読んで損はない。あなたが「真実という病」に冒されているのなら。
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