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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
太宰の本当の姿が出た感動作,
By
レビュー対象商品: 津軽 (新潮文庫) (文庫)
太宰は津軽の素封家の出であり、それが誇りでもあったが、兄達に頭が上がらぬことでコンプレックスにもなっていた。太宰と言うと、何か暗い屈折したイメージがあるが、それは出身に起因するところが多いと思う。そんな太宰が気ままに津軽を旅した時の紀行文が本書である。中には、戦時下の軍の秘密主義を皮肉った箇所があったり、とにかく明るく楽しい。これが太宰の本来の姿だと思う。そして本作のクライマックスは、太宰が母とも慕う乳母「たけ」との再会の場面である。「世界の中心で愛を叫ば」なくても、深い情愛は読者に伝わる。この場面では思わずじ〜んと来てしまった。太宰の最も美しい仕事だと思う。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
良いと思う。,
By
レビュー対象商品: 津軽 (岩波文庫) (文庫)
作者自身が故郷の津軽を巡り歩いた経験を元に書かれた、虚実混交の自伝的小説。この人の小説の中では結構長い部類に入る。 内容は、壮年期の太宰が故郷を旅行しようと思い立ち、 地元の縁者らと交流しつつ津軽各地を歩き回り、 行く先々の土地の文化・歴史・地理を読者に紹介する、 というものである。 太宰と太宰を取り巻く人々のほのぼのした交流が見られ、 物語の雰囲気は明るい。 津軽という土地を全く知らない読者に対して、 丁寧に、滑稽味を交えて説明する文章は良い。 物語の端々に郷土愛が見えるのはとても良い。 ただ、作者が津軽の子どもがきれいな標準語を話す様を見て喜ぶ描写もあり、 太宰が津軽のすべてを認めていた訳ではないことが伺える。 これは戦時の日本人の一般的な方言観なのかもしれない。 太宰としては、故郷の文化の特性を認めつつも、 それが時の流れとともに中央のものと同一になるのを望んでいたのかもしれない。 この本もいろいろな出版社で公刊されているが、 書体は岩波版が最も読みやすいと思う。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
明るいそのまんまの太宰に会える,
By 栞ちゃん (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 津軽 (岩波文庫) (文庫)
昨年は、太宰治生誕100年だったこともあり、たくさんの太宰作品を読んだ。その中で、「ああ、太宰という人は、本来こういう人だったんだなあ。」と、ようやく生身の太宰に会えたように感じたのが、この作品である。彼は、故郷津軽の人たちとこのように語り、このように酒を飲んだ。そして、大好きだった育ての親と再会する。太平洋戦争真っ直中の昭和19年の春、彼は都会の生活を逃れ、故郷津軽を旅する。この作品では、友と語るリラックスした明るい太宰に会える。また、一方で、実家に対する彼のコンプレックス、気詰まりも理解できる。長部氏による作品「津軽」の裏話(解説)、太宰本人の手による津軽半島の地図など、この文庫ならではの特徴も見逃せない。
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5つ星のうち 5.0
津軽にて酒三昧
太宰の生まれ故郷は津軽・金木。 昭和13年に、太宰が故郷の津軽半島を、3週間かけて旅した際の紀行的小説。... 続きを読む
投稿日: 24か月前 投稿者: ヤキソバ
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