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洋子、やっぱりいってしまったのか
 
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洋子、やっぱりいってしまったのか [単行本]

長門 裕之
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

妻、南田洋子は、病院へ緊急搬送され、意識不明のまま、平成21年10月21日午前10時56分、帰らぬ人となった。あれから1年、いまだに後悔したり、死を考えたり、気持ちはあっちに行ったり、こっちに行ったり揺れ動いている。でも、洋子に「死んではだめだよ」と言われたからには、これからも生きていかなくてはならない。強く生きるために、これまでの人生に句読点を付けようと思う。この本は、遺書代わりに遺していきたいことを、全部書いた。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

長門 裕之
1934年(昭和9年)京都府生まれ。父方は歌舞伎一家、母方は映画のマキノ一家。6歳で映画デビューし、8歳で出演した「無法松の一生」で名子役として注目される。26歳でブルーリボン賞を受賞。舞台、テレビドラマでも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 159ページ
  • 出版社: 主婦と生活社 (2010/10)
  • ISBN-10: 4391139456
  • ISBN-13: 978-4391139457
  • 発売日: 2010/10
  • 商品の寸法: 18.8 x 13 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 232,558位 (本のベストセラーを見る)
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 殿堂入りレビュアー トップ10レビュアー VINE™ メンバー
第1章を読み始めてからまもなく、涙が止まらなくなってしまった。
こんな経験は初めて。

長門裕之さんが、愛妻洋子さんの認知症介護をしている事は、TV「金スマ」の特集番組を見ていたので知っていた。
いっときは認知症状が良くなったのもつかの間で、くも膜下出血で亡くなってしまった洋子さん。
その洋子さんが、急変し病院へ運ばれ危篤状態となり、最期の4日間、天国へ召される経過と日記を読んだだけで、涙と鼻水が止まらなくなった。
妻が重篤な状態でも役者稼業の因果で舞台を休まず、大橋巨泉さんに「仕事なんかしてるのは、ばかじゃないか!」と言われたという。
舞台中に亡くなった妻、冷たくなった亡きがらを見て、「ばかやろー」と叫ぶしかなかった。そんな長門さんに欽ちゃん(萩本欽一)が頷き、優しさに満ちた言葉をかけた。ここでもまた泣かされた。

介護中の洋子さんは、自分の芸名は言えないが、夫の本名や誕生日は覚えていた。
「介護される人だって、人に何かしてあげたいのだ」
「過剰な先回りの介護は、自分でできる、やろうとすることを摘み取ってしまう」
洋子さんを介護中に得た教訓が、非常に重みを持つ言葉。

まだ認知症状が発症する前、洋子さんの70歳の誕生日、洋子さんからの誘いで夫婦の営みが2日間あったという。老人の性的な営みを描いているが、嫌らしさがなく、逆に清らかで崇高な愛を感じた。
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この想いを知って今日からの介護に・・・
お客様だけでなく、その家族へのケアを考えてほしいと思います。

男性介護者の中には
・自分が先に逝きたいと想う人
・妻に恋している人
・妻の死を受け入れられない人などのケースがある。

(妻の)介護をしていくことが自分の生きる支えになることもある。
介護の専門職としてもしケースに当たるときは
「なぜ、一人で抱え込むのか?」を考えてこのような家族に接したい。

そして、
ケアに当たっては介護保険を使うばっかりが正解ではないということ
選択肢を幅広く持つことが大切だと教えられました。
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By TOSHI!! VINE™ メンバー
Amazonが確認した購入
『待ってくれ、洋子』の続編にに位置づけられるものです。
上記書の読後感が凄絶なものだったがために、早くに入手しつつ中々ページを開けませんでした。正直『辛かった』のです。
ソウコウするうちに筆者自身が亡くなり、更に今度は『怖い』存在になりました。でも、前冊の圧倒的な筆力と迫力には
耐えられず、ページを開くこととなったのですが・・・

前巻よりも更に悲痛な絶叫に満ちた、渾身の文章です。治療法を変えて、いくらか快方の兆しが見えていた愛妻(それも、
一代の役者馬鹿・放蕩三昧で『仮面夫婦だった』、と前冊で吐露しています)が、本来の意味で心底から愛おしく思えて
いた矢先のあっけない急逝。ただ、愛妻が倒れてから心肺停止になるまでの四日間、舞台に立ち続けたという筆者。そして
妻の死後も千秋楽まで舞台に立ったという筆者。心底からの『役者』だったのでしょう。

その後の葛藤も、迷い、惑い、自死も考えつつ妻の一言で踏み止まり、という心の彷徨が赤裸々に描かれています。また
痴呆が進んだ頃の、老夫婦同士の性愛までストレートに放りだすように思い出として描写されている。そして、自分の生死
を賭けた心臓手術。【天が僕を戒めている。「お前に死ぬ機会をあげよう」と今試されているような気がする。】(P116)

それを克服して(筆者は、一度心臓を外したのだから、一度死体になったのだ、と表現してます)、発行されたこの一冊
ですが、内容は凄絶ながら、どこか非常に微妙なところで乾いた冷静なものを感じます。前冊を読んで圧倒された身には、
夜は読めない、という印象があったのですが、筆致そのものは粘液質なものがあまり感じられず、突き抜けた感がある。

同い年の会を持っていた、という、愛川欣也が記者会見で号泣するところを、藤村俊二は微笑みさえ浮かべて「洋子ちゃん
のところに早くいきたかったんじゃないかなぁ」と。これをTVで見たときハっとしました。筆者は意識するとしないに
関わらず、この心境だったのでしょう。だからこそ、この本の文体は一面では乾いた突き抜けたものを感じる。それだけに
じつに痛々しいものがあります。その意味で、この本は、筆者の「最後の強がり」の具現、と思えてなりません。

奇しくも、更に同い年(1934年生まれ)の知性派俳優、児玉清氏も亡くなりました。私の父親と同じ世代なのですが、
皆、私自身、モノクロのTV時代から親しんできた方々だけに、寂しい限りです。合掌。

前篇にあたる1冊です。併せて読まれると、文体やスタンスの微妙な相違が判ります。是非お勧めです。
待ってくれ、洋子
こちらは痛快かつ奥深い、児玉清氏の知性の煌めきを縦横無尽に感じられる快作です。ウェットなものは苦手な「活字中毒」
の方々にはお勧めしつつも、下手にハマりると危険な一冊です。
寝ても覚めても本の虫 (新潮文庫)
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