すでに皆さんの優れたレビューがあるので,なるべく足早にすませます。
一部でカルト的な人気を持つゲームクリエイター須田剛一氏と,謎のゲーム&古書ハンターマスク・ド・UH氏による洋ゲー対談本。スタンスとしてはUH氏が洋ゲー文化の講師役で,須田氏が聞き役(生徒役?)といった体裁の本書。
歴史的・文化的背景も交えつつ海外(主にアメリカ)のゲーム事情が語られる中,ゲームクリエイターの須田氏が意外と海外の有名タイトルを知らなかったりする場面も垣間見え,興味深く読めました。
日本のゲームマスディアはこれまで,メーカーにべったりの広告カタログ的なものがほとんどでしたが,本書のような“ゲームを語る”土壌が少しずつ育っていることに期待を感じさせてくれます。
多少疑問,残念に思った点を挙げておきます。
・雑誌連載時からの追加要素が少ない。
・文中で紹介された洋ゲーの注釈データ部分に,そのタイトルがリージョンフリー(日本の本体でも動く)かどうか記されていると,親切でなおよかった。(たとえば本書で大きく取り上げられているXboxソフト「SHELLSHOCK NAM’67」は日本のXbox 360でも遊べます。最近,続編の「SHELLSHOCK2:BLOOD TRAILS」も360とPS3用で登場。リージョンフリー。マニアは要チェック)
・UH氏は「アタリショックはやはりあった」と発言しているが,これには議論の余地がある。そもそもアメリカではアタリショックなどという言葉は存在せず,“アタリクラッシュ”と呼ぶ。
ライトな内容ですが,総じて連載を未読のゲーマーには充分読む価値のある一冊かと思います。