"アンディが流したレコードの曲は「フィガロの結婚」第3幕「手紙の二重唱」である。このエピソードは原作にはなく脚本執筆当時にオペラにはまっていた監督のアイディアである。当初、トミー役はブラッド・ピットが演じる予定だった。映画の最後に『IN MEMORY OF ALLEN GREENE(アレン・グリーンを偲んで)』と字幕表示されるが、この人物はフランク・ダラボンの旧友で、本映画の完成前に亡くなっている。"
"映画批評家が集まって映画のベスト10を選出する『SIGHT AND SOUND』やBBC「21世紀に残したい映画100本」に選出された本作、文芸評論家・川本三郎の説では、小津は映画製作前後に永井荷風の日記『断腸亭日乗』を読んでおり、本作品の舞台設定に荷風の日記の影響が見られるとある。ローポジションを多用しカメラを固定して人物を撮る、「小津調」と形容される独自の演出技法で家族を丁寧に描いている。"