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長嶋有さんの作品には品があるのだ。
デビュー作のサイドカーと犬でもそうだったけれど、本当に
嫌味がない。作者の主義主張が入ってくることはなく、主人
公が感じたままの言葉が物語を織り成す。
純粋に主人公に共感を覚えながら読み進められる。
エネルギーを持って読み手をグイグイ引っ張っていく強引さ
はないかもしれない。でも読み手とともに歩いていける優し
さは確かにある。
「泣かない女はいない」。優しさが詰まった本です。
ちなみに、「泣かない女はいない」と「センス」と「二人のデ
ート」が収録されてますが、「二人のデート」はどこにあるんだ
??と戸惑います。
実は・・・・って言うと作者に怒られそうなのでヒントまで。
本文中にはないですが、普段絶対見ないような場所に印字さ
れてますので探して読んでください。
作者の素晴らしさは、この短いお話を読めばわかります。
特に良かったのは表題作の「泣かない女はいない」。乗り気でもなかった物流会社への就職。しかしその牧歌的な社風に触れるうち、主人公・睦美は気付けば随分と会社の人達を好きになっていた。そしてだんだんに倉庫で働く年齢不詳の「樋川さん」に惹かれてゆく…
田舎の小さな冴えない会社で働く中で芽生えた恋心。始まりも無く終わりも無く…でも、すごーくリアルで切ない。特にコレと言ったイベントも起こらない物語なのですが、惹きこまれます!是非一読を。
激しい恋愛ばかりじゃない。
決して相手に通じることがない静かな気持ち。... 続きを読む
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