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法隆寺の謎を解く (ちくま新書)
 
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法隆寺の謎を解く (ちくま新書) [新書]

武澤 秀一
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

法隆寺は世界最古の木造建築として“世界遺産”に指定されている。しかし実は、私たちが目にしている法隆寺は七世紀後半から八世紀初めにかけて「再建」されたものであり、そうしたことがわかったのは一九三九年になってからのことにすぎない。しかも聖徳太子による創建から「再建」達成までの百年間は、仏教の日本化と並行して、古代王朝の内部で激しい権力闘争が起こった時期でもあった。仏教やヒンズー教などのインドの宗教建築を踏査してきた著者が、回廊の構造や伽藍の配置などから古代世界を読み解く、空間的な出来事による「日本」発見。

内容(「MARC」データベースより)

世界最古の木造建築物として世界遺産に指定されている法隆寺は、創建・再建の動機を始め、多くの謎に包まれている。その構造から古代人の宗教観を読みとき、日本文化の原点に迫る。

登録情報

  • 新書: 280ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2006/06)
  • ISBN-10: 4480062602
  • ISBN-13: 978-4480062604
  • 発売日: 2006/06
  • 商品の寸法: 17.6 x 11.2 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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By それから トップ1000レビュアー
形式:新書
現在、目にする法隆寺は聖徳太子創建のものではなく、再建(新創建)されたものであることは昭和14年の発掘調査の結果から明らかになっている。新創建の法隆寺がいつ、誰により何の目的で建てられたのか? 日本書紀は黙して語らず、ここに様々な仮説が立てられている。武澤氏は建築学の専門家であり、最近明らかになった法隆寺の五重塔と金堂の建設木材伐採年のデータなどを駆使して伽藍造営の経緯を明らかにしていく。

そして嘗て「怨霊説」の根拠とされた中門の真ん中に立つ柱について別の合理的な解釈の可能性を示す。さらには我が国の中央集権国家建設のなかでの仏教文化受容の面にまで進む。これで『法隆寺の謎』が全て解決されたわけではなく、謎がさらなる謎を呼ぶ面もあるが、知的好奇心を刺激する良質な論考である。文章はよく練れていて読みやすい。

法隆寺、そして日本史のなかで特にダイナミックなこの時代に関心のある人に是非お薦めしたい。
このレビューは参考になりましたか?
44 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 八雲立つ VINE™ メンバー
形式:新書
法隆寺のメインの門には“出入りをさまたげるように”真ん中に柱が立っていて古来、謎とされてきた。この柱は怨霊を封じ込めているのだという梅原猛氏の説(『隠された十字架−法隆寺論』)が話題を呼んだが、建築家である著者によれば、かれは門の真ん中に立つ柱の役割を誤認しており、これに基くかれの説は全く根拠を欠いているという。

しかし、梅原氏に触発されたと正直に告白する著者は批判するだけではなく、門の真ん中に立つ柱の意味を、著者自ら調査したインド仏教建築のなかに見出すのである。

【追記(1)仏教建築における右回りの礼拝作法については同じ著者による新刊『空海 塔のコスモロジー』(春秋社)においてさらに詳しく説明されている】

いわれてみれば他のレビューにもあるとおり至極もっとも、うなずかざるを得ない。これは目からウロコの発見であり、本書の白眉をなす。
また木材の伐採年に関する最新データから、法隆寺の再建(著者によれば“新創建”)年代が絞り込まれ、ここからも梅原説が成り立たないことが合点される。

といって、梅原説はこの本にとって通過点にすぎない。
今ある法隆寺は聖徳太子によって創建された寺が単に再建されたのではなく、性格を全く変えて“新創建”されたとする、全く新しい法隆寺像が具体的に説得力をもって提示されており一気に読み通した。

法隆寺の本来の姿が、10年にわたるという著者のインド仏教建築の踏査を経て明らかになった。法隆寺と異能の建築家との稀有な出会いにより生み出された10年に一度の書。文章も読みやすくイメージゆたか、法隆寺に関心のある方なら読まない手はないでしょう。

【追記(2)同じ著者による『マンダラの謎を解く』(講談社現代新書)では法隆寺が伽藍マンダラとして語られている】

【追記(3)同じ著者によって、同じくちくま新書から『伊勢神宮の謎を解く』が刊行された(2011年3月)。同じ「謎を解く」シリーズだが、またまたメガトン級の新見解が説得力をもって打ち出されている。『法隆寺〜』の読者は必読でしょう】
このレビューは参考になりましたか?
28 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書|Amazonが確認した購入
法隆寺の中門にはなぜ真ん中の柱があるのか.これについては,梅原猛氏の怨霊封じ説など沢山の説がなされて来た.著者はインド,ネパールの聖地に詳しい建築家で,以上の諸説とはまるで違った意見を提出する.言われて見れば余りにもっともで,その通りだろうと思われる.説得力の強い新説(これはスリラーと同じで,ここに書くわけに行かないのが残念). ひろく推薦したい.
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