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法然の衝撃―日本仏教のラディカル (ちくま学芸文庫)
 
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法然の衝撃―日本仏教のラディカル (ちくま学芸文庫) [文庫]

阿満 利麿
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

著者は、世界の宗教史でただ一人あげよ、といわれたら法然をあげるという。なぜか。一言でいえば、「凡夫」のための宗教は、法然を持ってはじめて世に出現したからである。「凡夫」とは、「自己中心性」から逃れられない人間のことである。自己のためにはすべての欲望が総動員される。神仏を祈願するといっても、内容は、是が非でも自己の欲望を遂げようという脅迫であることも少なくない。「凡夫」に救いはあるのか。あるとすればいかなる教えなのか。この世の一切の営みを超えた宗教的価値の絶対性をはじめて明確に主張した法然の革命的意義を新たな視角から解き明かす。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

阿満 利麿
1939年生まれ。京都大学教育学部卒業後、NHK入局。社会教養部チーフ・ディレクターを経て、明治学院大学国際学部教授。日本宗教思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 250ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2005/11)
  • ISBN-10: 4480089497
  • ISBN-13: 978-4480089496
  • 発売日: 2005/11
  • 商品の寸法: 14.8 x 11 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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衝撃の一冊 2011/6/16
形式:文庫
著者は、世界の宗教史でただ一人あげよ、といわれたら法然をあげるという。
親鸞・一遍より、道元・日蓮より、老子・孔子より、キリストよりソクラテスより……全世界の宗教史のなかでの誰よりも革命的ラディカリスト・法然。

道徳・修行・瞑想ヨーガ・宗教儀式・死者祭祀・神祇崇拝・政治・司法・国家……一切不要。いや、そんなことをするから人類は救われないのだ。人類は、ただ念仏ひとつで救われる。そして、阿弥陀如来のお姿は、ひとつの方便に過ぎないという。阿弥陀如来の本質は、自然そのもの、目に見えない宇宙の根本原理そのものだという。これなら、天台・真言でも、禅者でも日蓮宗・創価学会信者でも、キリスト教徒でもイスラム教徒でも、無神論者でも唯物論者でも、「南無阿弥陀仏」を称えることができよう。

「〈無上仏〉という根本真理が、阿弥陀仏という人間にわかる形象をもってあらわれてくるということは、人間からすれば〈おのずから〉そのようになっているというしかない。そこには、いささかも人間が関与できる余地はないのだ。そのことが〈自然〉にほかならない。」
――阿満利麿『法然の衝撃』157ページ。

人類はみな、称名念仏「南無阿弥陀仏」ひとつで救われる。
法然が世界の宗教史で最大の革命を成し遂げたことを告げる衝撃の一冊。
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31 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
念仏革命 2005/12/1
By ソコツ トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
身近な死者をめぐる実践がその「宗教」の中心にある「日本人」の歴史において、時空を超えた普遍的な「仏教」の教えを開示した法然の、その決定的な重要性を明らかにしようと深甚な思考を展開する本である。自分たちの欲望に素直なふつうの人々の現実を直視しつつ、しかしそこから大きくはみでる浄土と仏の真理が、いかに大切なのかが必死で説かれていて感動的である。

沖縄の島々における仏教との出会についてふれたあと、歴史を一挙にさかのぼって「日本」と「仏教」との初めての遭遇の意味を考察していく。そしてその後、法然による念仏の革命の決定的な意義を、そのまわりにあった親鸞や一遍の独自の浄土論とも比較しつつ、解明していく。まことに幅の広い視野である。

最後の方では、死者供養をめぐる「三界万霊」の思想に「個別」と「普遍」の接点をさぐりつつ、さらにまた生きている「自己」にとっての念仏の真価を吟味していく。実にスリリングであった。
このレビューは参考になりましたか?
18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By blackstar トップ1000レビュアー
形式:文庫
 そもそも仏教とはおのれ一人が悟りを開いて救われる、ある意味で利己的な宗教だったと理解していた。それが日本に入るとなぜ「神仏習合」「本地垂迹」で神と同一視あるいは共存し、「葬式仏教」化していったのか。

 本書は法然を語るところから始まり、このような日本仏教の変容をわかりやすく講義する。著者は元テレビ番組のプロデューサーであり、宗教家や研究一筋の学者とは一味違うわかりやすい本である。かと言って必要以上に読者に媚びることもなく、自分の考え方も主張する歯ごたえのある本だ。

 「ひたすら念仏を唱えても「凡夫」では死者回向にはならない。あくまで念仏を唱えることで自分が生まれ変わって仏になり、その力で死者を救済するのである」など、今まで誤解していたこともわかった。

 宗教感を理解することはその国の文化を理解すること。一般教養としても読んでおきたい。 
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