著者は、世界の宗教史でただ一人あげよ、といわれたら法然をあげるという。
親鸞・一遍より、道元・日蓮より、老子・孔子より、キリストよりソクラテスより……全世界の宗教史のなかでの誰よりも革命的ラディカリスト・法然。
道徳・修行・瞑想ヨーガ・宗教儀式・死者祭祀・神祇崇拝・政治・司法・国家……一切不要。いや、そんなことをするから人類は救われないのだ。人類は、ただ念仏ひとつで救われる。そして、阿弥陀如来のお姿は、ひとつの方便に過ぎないという。阿弥陀如来の本質は、自然そのもの、目に見えない宇宙の根本原理そのものだという。これなら、天台・真言でも、禅者でも日蓮宗・創価学会信者でも、キリスト教徒でもイスラム教徒でも、無神論者でも唯物論者でも、「南無阿弥陀仏」を称えることができよう。
「〈無上仏〉という根本真理が、阿弥陀仏という人間にわかる形象をもってあらわれてくるということは、人間からすれば〈おのずから〉そのようになっているというしかない。そこには、いささかも人間が関与できる余地はないのだ。そのことが〈自然〉にほかならない。」
――阿満利麿『法然の衝撃』157ページ。
人類はみな、称名念仏「南無阿弥陀仏」ひとつで救われる。
法然が世界の宗教史で最大の革命を成し遂げたことを告げる衝撃の一冊。