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法哲学講義
 
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法哲学講義 [単行本]

G.W.F. ヘーゲル , G.W.F. Hegel , 長谷川 宏
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

自由な精神を前提とする近代市民社会において、何が正義で、何が善であるか。同時代世界の根源的な認識を通してマルクス登場を促すヘーゲル国家論の核心。『法哲学要綱』を自ら解説するベルリン大学最終講義。本邦初訳。

内容(「MARC」データベースより)

自由な精神を前提とする近代市民社会において、何が正義で何が善か。同時代世界の根源的な認識を通して、マルクス登場を促すヘーゲル国家論の核心。「法哲学要綱」を自ら解説するベルリン大学での最終講義を初訳。

登録情報

  • 単行本: 710ページ
  • 出版社: 作品社 (2000/04)
  • ISBN-10: 4878933488
  • ISBN-13: 978-4878933486
  • 発売日: 2000/04
  • 商品の寸法: 20.8 x 16 x 4.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
この翻訳は聴講生の講義録の翻訳が中心となっている。これまでの「法哲学」の訳はほとんどが、「はじめに」と「主文」と「注解」および「増補部分」というかたちでなされてきた。だがヘーゲル自身が出版した著書は、講義用の教科書でかならずしも理解しやすいとはいえない。それに対し、この翻訳は、実際にヘーゲルが1824/25年におこなった講義を聴講者のグリースハイムが筆記した、そのノートを、まず核として翻訳し、そのあとに付録として、従来の「法哲学」の「はじめに」と「主文(#1--#360) 」を訳出している。

講義録ということで、もとになる講義用の教科書より、はるかにわかりやすく、ヘーゲルの講義の口調が伝わってくるようである。しかも理解に不安な部分に関しては、ヘーゲル自身の著作をも参照できるという、発想の転換を行った翻訳である。集中的に、ヘーゲルの翻訳に情熱を捧げてきた訳者ならではの発想である。

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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 古本屋A トップ1000レビュアー
形式:単行本
ヘーゲル「法権利の哲学」の講義録を本にしたもの。厳密に言えば「美学」などの講義録同様、「著書」ではない。語り言葉なので、分かりやすい上に、活字にしない分だけ、大胆にヘーゲルがしゃべったことが、そこに出ている。おまけに、ヘーゲルの翻訳で、というより哲学書の翻訳で、新地平を開いた翻訳者の名訳と来ているので、言うこと無しである。翻訳に就いて、感心するのは、例えば、Substanzは、通常「実体」と訳してしまうが、これを内容に合わせて「共同体」とか訳している点だ。どう考えても、「実体は主体に対して外異の一事態ではない」では、意味が通じにくいが、「共同体は主観にとってよそよそしいものではなく〜」とすれば、そのまま読み進むことは可能だろう。文脈による訳し分けは、別な弊害云々を言う向きもあるが、そこまで言うなら、もう翻訳なぞ読まずに原書を読むべきだろう。翻訳の第一義は、メッセージの平易な伝達にある。さて、本書は、二つのタイプの読者にとって良いと思う。まず、いままで、「法権利の哲学」を読んだことがない人が読む場合。何種類か翻訳は出ているが、「法の哲学」自体は、ヘーゲルの中では読みやすいほうとしても、分かりやすいとはいえない。まず、本訳書から読み始めれば無難だと思う。次に、「法の哲学」を何度か読んでいる人にも良い。一体どういうつもりで、この辺りは書いているのだろう、という疑問のとき、本訳書で該当部分を見てみると、「感じ」が分かってくることも多い。実に有益である。また、「講義」のみで知れるのは、どうやらフランスの社会主義思想に知見が及んでいるらしき発言、そして、何よりも「立法権」のなかで、「財政」を主要業務として論じているところだ。しかし、当たり前のことだが、人間、同じ考えを鋳型のように維持することはありえないわけで、時々で変化するのが当たり前だ。だから、本訳書で読みとれるヘーゲルが「ほんとうだ」というのはそれは行き過ぎだと思う。最終的には、「講義録」ではなく「著書」へ帰るべきだろう。
このレビューは参考になりましたか?
17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ヘーゲルといえば「精神現象学」に代表されるように、晦渋な文章を書くドイツ観念論者の権化で、ここ100年ぐらいの哲学史の中で完膚なまでに打ちのめされていて、もはや読む価値なし・・・と私は結構最近までそう思っていました。しかし最近その考えを改めました。本書を読んだのが、大きな理由の一つです。この本を読んで二つのことに驚きました。

1.わかりやすさ:講義用のテキストとして用いた「法哲学要綱(主文)」というのが本書の最後に翻訳されていますが、これはわずか100ページ程度。これが簡明でわかりやすい。この平易な書きぶりで、要点だけを著者自身がまとめてくれれば、全体の構想が非常につかみやすい。読みながら「そもそもすべての哲学者は自分の考えを提示するにあたって、このような表記方法を倣うべきではないか」と思いました。ある意味ヴィットゲンシュタインの「論理哲学論考」を読むときの気持ちのよさを思い出し、ヘーゲルの書き物に対する印象がまったく変わってしまいました。全体の構想を理解した後で、講義の翻訳のほうを読んでいくのは、論旨の中で迷子になる可能性がなく、実に心地よい作業です。

2.考えの深さ:よく言われるように国家に対する考えや、その他現代にはそのまま適応できないだろうと思われる考えも散見されます。しかし全体としてみれば、彼の考えの深さに驚かされました。自由と法(正義)の関係に関する序盤に出てくる考え方などはまさに舌をまく。また古いと思う考えが一部ある一方で、現代の先進国の資本市場のあり方を論じるのにも参考にしたいと思う意見が一杯出てきていると思います。

当たり前の話しかもしれませんが、さすがに200年近く生き残る哲学者はものが違うとあらためて感心しました。また翻訳者の長谷川宏さんは、平易でこなれた翻訳をしてくれていると思います。
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