デリダは法権力影に必ず、暴力=力による制裁を背後に見据えている。正義を見出すレヴィナスと対立する点である。レヴィナスは律法「トーラー」の背後に”神”=絶対の概念を持ち出すが、却ってそれが脅威では、とデリダは指摘する。
民主主義国家であっても、法/権力の暴力性は代わりはしない。代議制の裏側に戦争を孕み、また死刑制度も含有している。自然法に反しようとも、法は暴威、を発揮する、むしろ神話=神の概念を背後に持ったときに更なる脅威を振るう。ポピュリズムとして、ナチズムは法として、暴挙を成したのだ。
更にデリダはベンヤミンの言質を借りて、法体制化の警察の脅威も指弾する。警察は法を守る万人の役割を果たすのみならず。法を自ら作り出すものであると…。