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河童 他二篇 (岩波文庫)
 
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河童 他二篇 (岩波文庫) [文庫]

芥川 竜之介
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

「河童」は,ある精神病患者の談話を筆録したという形で書かれたユートピア小説.ここに描かれた奇妙な河童の国は,戯画化された昭和初期の日本社会であり,また,生活に,創作に行きづまっていた作者の不安と苦悩が色濃く影を落している.脱稿後半年を経ずして,芥川は自ら命を断った.(解説=吉田精一)

登録情報

  • 文庫: 138ページ
  • 出版社: 岩波書店; 改版 (2003/10/17)
  • ISBN-10: 4003107039
  • ISBN-13: 978-4003107034
  • 発売日: 2003/10/17
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.2 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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お産 2010/2/17
By いもようかん VINE™ メンバー
形式:文庫
中学生くらいのときに読んで、社会的な内容云々は大方忘れたのに対し、強烈な印象を残したのが河童のお産の話でした。河童世界のお産は、胎児が生まれてくる前に、親がお前は生まれてきたいのか聞くのです。親ではなく、まだ生まれる前の胎児に生まれてくるかどうかを選択させる・・・人間もそうであったらいいのにと当時ひどく羨ましく思ったのでした。大人になりこの印象がすこしも色あせないので再び読んでみました。お産のお話は・・・もしかして河童世界を紹介する一エピソードにすぎないのかもしれないと思っていましたが、物語の最後に出てくる人間世界へ帰るための天窓を開く年寄りの河童の言葉に、お産の話は物語のなかでとても重要なものだったのかもしれない・・と再び強い印象を残しました。・・・「わたしもほかの河童のようにこの国に生まれて来るかどうか、一応父親に尋ねられてから母親の胎内を離れたのだよ」。そうして「僕」は河童世界を離れ、母親の胎内から離れることを望むように、人間世界へ戻っていくのでした。そう考えると、河童世界は生まれ出る前の世界を現していたのかなぁとも思います。
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By ribbon
形式:文庫
この本には、表題の『河童』と『蜃気楼』、そして『三つの窓』が掲載されています。

芥川は、この『河童』を書き上げてから僅か5ヶ月後に自ら命を絶っていますが、この3篇にはいずれも、ゆらゆらと死の影が漂っています。

『河童』では、社会風刺というよりももっと厭世的な目で眺めた人間社会が描かれ、『蜃気楼』には、「水葬した死骸に付けた木札」を拾ったり、砂に埋まった遊泳靴を「土左衛門の足」と見間違えたりなど、不吉なモチーフが次々と現れます。そして『三つの窓』で書いたように、「XXはいつのまにか彼自身を見離していた。」のでしょう。

芥川が自殺したのは、「強度の神経衰弱に結果する発狂へのおそれ」(吉田精一/解説)が理由だったようですが、その発狂することへの恐怖心が、3篇を通してじりじりと伝わって来ます。

半分、黄泉の国に魂を置いたまま、書かれたような小説たちでした。
精神が健全でない状態の人が手に取ると、危険過ぎるかもしれません・・・。

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河童 2008/1/17
形式:文庫
読む前にこれは人間社会への痛烈な皮肉であると評されているのは事前知識としてあったが、
風刺が利き過ぎて凡夫の私にはピンと来ませんでした。それは研ぎ澄まされた刃が切りつけるものの鋭すぎて、切られてもかまいたちに遭ったごとく、しばらくは痛痒を感じないのに似ています。この作品を理解するには高い知性と教養が必要のようです。私にはユニークな河童の国の話しとして、額面どおり受け取ることしか出来ませんでした。
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