1983年に出た単行本『タクアンかじり歩き』の改題・文庫化。
もともと『週刊朝日』に連載されたもの。
全国のタクアンを訪ねてまわった紀行文だが、タクアンばかりかじっているわけではなく、地元の鉱害に取材したり、過疎の村を取材したりと、かなり自由な旅である。
とはいっても、もちろんタクアンが中心。発明者とされる沢庵和尚の墓を訪ねることから始め、網走刑務所で出されるタクアンを味わいに行ったり、秋田のいぶりがっこを食べたり、タクアンの原型といわれる鹿児島・山川漬けについて研究したり。
一方で、当時の化学調味料/着色料まみれの工業的タクアンへの批判も。
イラストも味があり、楽しい本だ。
1992年の文春文庫版もある。