この本を評価するには2つの視点がある。
1.単体の作品
2.シリーズ物の一作品
1.単体の作品
あとがきで作者が「ミステリ風味」と言うように、
ミステリー感覚で物語は進んでいき、2、3人の
人物の「罪悪感」を基にクライマックスへ向かう。
ミステリ「風味」というのは作者の謙遜の意味もあるのだろうが、
「魔法」が存在する世界なので、「不可思議な現象も魔法のせいに
できる」、という点から「風味」となっているように感じた。
「罪悪感」については、非常に考えさせられるものがあり、
毎回のごとく関心させられる。
2.シリーズ物の一作品
あとがきに「沙漠のお話もそろそろ折り返し地点に
やってきた。役者がほぼ出揃った」とあり、
本作でも新たな登場人物が出てきたが、簡単な
紹介程度で読者に謎を残したままに終わっている。
シリーズ物としてのストーリーが全く進んでいないことに
フラストレーションを感じた。
また、作品当初に活躍していたジンが申し訳程度にしか
出てこないため、一貫性を損なっている気がする。
といったように、単体の作品としては満足しているものの、
シリーズ物の一作品としては不満な点があるため、
総合評価で4にしました。