表題の通り、沖縄で過去から歌い継がれた歌や近年作られた楽曲を29曲取り上げ、歌われているテーマに沿った写真を掲載しながら、それぞれの島唄にまつわるお話を展開するという本です。
沖縄の自然や風土、人々の生活習慣や考え方、風俗や歴史まで、取り上げられた島唄は、実に多くのテーマを扱っています。藤田正氏の解説ともいうべき紀行文は、そのような沖縄の風土も含めた人々の営みを温かく描写しています。
藤田正氏は、別のテーマについて書かれたルポを読んで以来、気になる評論家の一人です。1つの島唄を4ページの分量、実際は2ページという限られた中で説明するのは大変ですが、その歌の成り立ちや背景はしっかりと理解できました。
「花」「さとうきび畑」「月ぬ美しゃ」「てぃんさぐぬ花」など耳にした数々の歌と共に沖縄の美しい風景を楽しめる編集になっています。
巻末に沖縄県地図、沖縄島唄ひとくちコラム、沖縄の祭りカレンダー、ウチナーンチュの伝統的人生儀礼、島唄とウチナー・ポップを聞く・見る・買う、沖縄島唄 アルバム・ガイド、索引、図版出典・所蔵者、協力者一覧が掲載されています。