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「ガマ」という、自然の洞穴を利用した壕の記録なので、これで沖縄戦全体が見えるようになるのかなという不安がありましたが、もう十分、ごめんなさいという感じでした。悲惨という言葉で語るのはあまりにも陳腐ですが、他に言葉が見つかりません。
傷口ウジがわいたとはよく聞かされたけれど、その様子を「爪楊枝の丸い束のように肉が盛り上がり」「その傷口をちょっとつついたら突然グジュグジュと傷が動き出した(つまりそれは大量のウジだった)」と描写されては、もう鳥肌を立てずに読めません。このような体験者の肉声は、まるで映像でも見ているように読者の想像を駆り立てます。
「ひめゆりの塔」の資料館を訪問して、壕のレプリカを見ると改めて、このようなところに重傷の傷病兵が、ろくな手当もないままにすし詰めにされていたのか、それをお世話していたのが女子高生だったのかと、本書を読んでいればこそ真に迫ってくるものがありました。
また証言や事例には多角的な検証がなされており、
著者の事実把握のスタンスには大いに好感がもてました。
なかなか手にとって読むことが出来ない参考文献からの引用もあります。
長寿の島とはいえ、年々証言者が減る昨今、
これだけ貴重な記録が新書で読めるのは心から有り難いことです。
これから沖縄に修学旅行で行く人がいたら是非読んでくださいね。
もちろん学生さん以外の方にもオススメです。
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