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沈黙 (新潮文庫)
 
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沈黙 (新潮文庫) [文庫]

遠藤 周作
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (103件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第2回(1966年) 谷崎潤一郎賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

キリシタン迫害史を背景とする緊迫のドラマの中に、神の存在を問い、信仰の根源を衝いて、西洋と日本の思想的対立を鋭くえぐり出す長編小説。谷崎潤一郎賞、ピエトロザク賞受賞。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 312ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1981/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101123152
  • ISBN-13: 978-4101123158
  • 発売日: 1981/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (103件のカスタマーレビュー)
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41 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 本を読む意義を再認識させられる一冊 , 2006/11/22
By 
はな (Japan 北国 ) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 沈黙 (新潮文庫) (文庫)
 この作品は「宗教小説」と分類されているようです。キリスト教の知識や経験は、この小説を読む上で、助けにはなるかもしれませんが、この作品の真の素晴らしさは、むしろ私のように、宗教というものを殆ど考えたこともない人間の心に、この先、決して消えることのない印象を残した、ことにあるのではないかと思います。

 若きロドリゴは、初めはナイーブな理想に燃えた宣教師としてクリスチャン弾圧の渦中にある日本にやってくる。そのロドリゴが、いかにして踏絵を踏むに至るか。そしてその「転んだ」後の人生をいかに生きたか。この単線的な筋立てのお話を、ページをめくるのももどかしいほどのドラマにし立てあげたのは、一重にその類い稀なる心理描写にある、と感じます。なぜここまで彼らの心が分かるのか?それは遠藤氏のキリスト教に対する強い情熱と、それゆえの深い懐疑があったからだと察します。その意味で、これは制度としてのキリスト教と、それに安住する人々への、異議申立ての書、とも読めるのかもしれません。

 一級のサスペンスでもあり、また時にはホラーのように恐ろしい物語でもあります。自分では存在することすら気付いていなかった心の中の深い部分に触られたような気がします。読む人を思考の混沌の中に投げ出すお話でもあり、また未知の世界への窓を開けてくれる小説でもある。まさに偉大なクラシックです。

 
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69 人中、66人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 一番つらい愛の行為とは, 2006/10/13
レビュー対象商品: 沈黙 (新潮文庫) (文庫)
江戸時代のキリシタン弾圧さなか、日本に上陸したポルトガル司祭の波乱に満ちた人生。
読者によって読み方が異なる本、聖書など読み、キリスト教について多少知っている人には
読みやすい(聖書の言葉や登場人物が度々引用)。
まず、文章表現が繊細で生々しく、まるで映画を観ているかのように一気に読める。
隠れキリシタンである貧しい農民たちの汗や干した魚、藁の臭いまでもが漂ってきそうな
作品。頻出する拷問場面は筆者がまるでその場に立ち会ったかのような強烈な印象。
「信仰」を守り広めるためにポルトガル司祭は命がけで潜伏するが、「信仰」を守る
ために殉教する信徒の姿を見るうちに疑問が生まれる。
「このような酷い状況のなかで、神はなぜ、沈黙しているのか?」

やがて捕らえられた司祭は拷問を受ける農民たちの苦悶の声を聞く。
「司祭であるおまえが信仰を捨てれば、農民たちを助けてやる」と迫られる。
長年自分がキリストに捧げてきた全生涯(信仰)を否定し、ユダのように神を捨てるか、
それとも農民の命を救うか。
キリストの存在を心から信じ愛してきた司祭は、踏み絵を前に「一番つらい愛の行為」
をする。
「信仰」という表面上の名の下に、ひとの命を捨てるか、
「信仰」という表面上の名と「司祭」のプライドを捨て、ひとの命を守り、
心の中で神を深く愛し続けるか。

宗教的には「信仰とはなんなのか?」という問いかけを与えるが、一般的な読み方を
すれば、「ほんとうに大切なものはなんなのか?」という問いかけに変換されるだろう。
自分の面子を守り、自分を中心に据えて、誰かを蹴落とすか。
それとも、自分が退いても誰かを守り、心の中を凛と保っているか。
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37 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 宗教は気にせず読んで欲しい, 2005/11/19
レビュー対象商品: 沈黙 (新潮文庫) (文庫)
「キリスト教の話かあ」なんて思わず、先入観なしで読んで欲しいのです。文章は難しくも固くもなく、するすると読めますが、ただツライです。ただひたすら神に救いを求める農民達、どんなに祈っても神は表れてくれません。農民も司祭も切ないのですが、私はキチジローに強く共感しました。あまりに弱く、肉体の恐怖に負け幾度も踏絵を踏み、それでも神にすがり許しを請うキチジロー。弱さゆえ殉教も出来ない自分をなじり、何故こんな世の中に生まれたのかと嘆く。心が弱い者はそれだけで罪なのか?私も弱い人間なので、彼の弱さが自分と重なりやりきれず、哀れです。

長崎が舞台なので他地区の人には言葉がわかりにくい部分もあるかもしれませんが、私には懐かしくさらに農民達が身近に感じられました。
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