ヨーロッパの政治・経済と、環境問題という互いに少々異なる2つの関心を持っている私にとっては、その両方の関心を満たしてくれる興味深いノンフィクションでした。
環境問題を扱った書物では、漠然とした問題の描写しかしていないのに危機意識ばかりを煽るだけのものがありがちですが、この本は問題の描写だけでなく、数値やデータ、根拠となる報告書などをいくつも提示しており、非常に説得力があります。
EUの政治の舞台裏も読むことができて、面白かったです(EUの組織ってなんてこんなに複雑なの!?)。アフリカの沿岸国の現地リポートをまとめた章が一つありますが、驚愕してしまいました。お金持ちの先進国が途上国の海を空っぽにしているという状況がよく分かります。
終章には解決策も提示されていますので、私たちがこれから何をしていくかを考えるときの参考になります。