本書は、湘南の海を舞台にした海洋サスペンス。第1回「このミステリーがすごい!」大賞において優秀賞を受賞した。作者の式田ティエンはフリーのCMディレクターで、十数年前に始めたスキューバダイビングを題材としていつか小説を書きたいと思い続けていたという。その意志が本書に結実した。
カズは英介の無念と怒りとを胸にクラブに留まることにする。さまざまな謎と理不尽な暴力とが立ちはだかるが、カズはそれらをひとつひとつ乗り越えて真実へと近づいていく。物語の終盤、それまで感じることもなかった父親の真実の愛情にカズはようやく気づく。そのとき読み手はすがすがしい読後感とともに、ひとまわり大きくなった若者をそこに見ることができるだろう。(文月 達) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
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ダイビングの魅力とその奥深さ。海と生物。主人公「カズ」の心情。ティーンエイジャーの脆さ。大人と社会に対するシニカルな視点。
どれをとっても文句のつけようがない。
実は最後に明かされる”真実”は、最初に知りたかった真相とは別のところにある。
その”真実”がわかった瞬間、「ああ、この小説はスゴイ!」と思った。そうだったのか。本当は最初からひとつたりとも読み落としてはいけなかったのだ!
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