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沈まぬ太陽〈4〉会長室篇(上) (新潮文庫)
 
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沈まぬ太陽〈4〉会長室篇(上) (新潮文庫) (文庫)

山崎 豊子 (著)
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メタローグ

日本を代表する航空会社の凄まじいまでの腐敗。85年の御巣鷹山事故の衝撃を出発点に、その内実を描いたノンフィクション・ノベル。全5巻の大作ながらベストセラーになった。労組活動を「アカ」呼ばわりされ、海外の僻地勤務を命じられた主人公・恩地に、リストラ社会を生きる人々の共感が寄せられたのが一因だろう。だが、もっと重要なのは、だれもが知るあの会社をモデルに実在人物をも特定できる形で汚点を紡いだ「蛮勇」ではないか。たとえ事実と創作の混線ぶりが気になるにしても。「白い巨塔」の財前や「不毛地帯」の壹岐でなく、企業内で黙々と働く恩地が英雄という閉塞時代に、私たちはいる。(藤谷浩二)
『ことし読む本いち押しガイド2000』 Copyright© メタローグ. All rights reserved. --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。


内容(「BOOK」データベースより)

「空の安全」をないがしろにし、利潤追求を第一とした経営。御巣鷹山の墜落は、起こるべくして起きた事故だった。政府は組織の建て直しを図るべく、新会長に国見正之の就任を要請。恩地は新設された会長室の部長に抜擢される。「きみの力を借りたい」。国見の真摯な説得が恩地を動かした。次第に白日の下にさらされる腐敗の構造。しかし、それは終わりなき暗闘の始まりでしかなかった…。

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5つ星のうち 5.0 著者会心の傑作!, 2007/4/11
企業の利益優先と人間性の欠如は現在も多くの人命を奪っている。
JR脱線事故、安曇野の観光バス事故、多くの長距離トラックの事故など上げたら数限りなく出てくると思う。
20年前に警鐘とも言える事故を経験しながら、この国はどうなって行くのかと不安になる。

刑罰的人事を描いた1―2巻での企業の腐敗、人道の欠如は520人を人柱にする大事故に発展した。
著者は見事な取材で、3巻にあの忘れてはならない未曾有の大事故を立体的に描ききり、当時報道されきれていなかった事実をも描いている。
この4巻では、うわべだけの謝罪をすませ、のうのうと私欲をむさぼる、役人的特殊法人と言う”お役所”と改革に立ち上がる人々の戦いが始まった。

この巻では個人的に組合活動をささえる家族たちに頭が下がり、事故現場に一周忌に集まった遺族たちの叫びに涙した。
人が良心を取り返し、金銭意外に人生の目標を持たなければ、事故の本当の解決は遠いのではと思う

この事件を知らない若い世代の方にも是非読んでいただきたい作品であり、その際”クライマ−ズハ-横山秀夫”も一緒にお読みいただけましたら、この事件の社会的影響がより理解できるはずです


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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 こんなことが日本社会で行なわれていたとは・・・, 2006/11/4
By かさこ - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
ここまで日本社会が腐っているのかとまざまざみせつけられたことはない。
この話ははるか昔のことだが、いまだに同じようなことが行われていて、
特殊法人を民営化するのに断固として反対する族議員や、
公共事業の利権をむさぼる政治家・官僚・企業の実態をみるにつけ、
ほんと日本はどうしようもない腐敗に満ちた社会なのだということを、絶望的に思い知らされる。

ただ最後に社員の告発によって、その腐敗の一端が暴かれるものの、
それを突き詰めていくと、前総理大臣の金稼ぎにまで及んでしまうことを考えると、
捜査が進んだところで、いかようにも圧力をかけ、腐敗を闇に葬ってしまうことができることを考えると、
日本社会に正義はないのかとまたも絶望感を覚える。

この本を政治家・官僚・企業は読んで悔い改めるべきだと思う。
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 会社組織への希望なのかもしれない, 2004/4/15
この巻で、主人公・恩地は、陽の目を見ることが出来た。
著者・山崎氏がどういう思いで書いたのかは知らないが、黙々と努力を重ねていれば必ず見ていてくれる人がいる、と言う強いメッセージに思えた。
それくらい、サラリーマン諸氏には、不遇に耐え続けている方もいらっしゃるのではないだろうか。

そんな思いを持って、この巻の恩地を追うと「やれやれっ!」とつい気合いが入って、読んでしまう。
朝を迎えてしまったときの後悔と、読み終わったときの清々しさは、何とも言えない。
今も現実にこういう体制のまま残っている会社組織で働く人には、元気の素になるかもしれない。

ただ、作品としては、微妙に押しが足らない感じがしたのは気のせいだろうか。
政治が絡んでくる部分なので、何でも有りを作りやすい環境と感じてしまう私のせいだろうか。
下巻(第五巻)に期待。

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