原口総務相(当時)がぶちあげた「光の道」構想。2015年までに日本中の全世帯に光ファイバーを引くというもの。
そこでソフトバンクとして「税金を1円も使わずにやる方法がある」という案を出した。一時期ソフトバンクのCMでやっていた「A案?B案?」だ。
結果的にはタスクフォースとして、「よくわからないから無視」という形になってしまったのはとても残念。たたき台をまず出したのだから、それに対して効果的な反論、これに変わる別の案や修正案、そういったもので議論されることは全くなかった。
この本はまだそういった結論が出る前のものだけど、全世帯のラストワンマイルに光が引かれメタルを全撤廃。そして、教育のクラウドと医療のクラウドを実現させるという案は強引で暴力的かもしれないが非常に魅力がある。
これを読んでも教育のクラウド&ICT化は貧弱なイメージしか湧かないが、医療の方は十分説得力がある。
ただ気になったのは光にすれば2〜30年はこれで行けると孫さんは言っているが、倍々ゲームで通信量が増えている中30年ももつのだろうかと疑問が湧いた。
しかし、「そういったさまざまな疑問点が湧くのは当然。喧々がくがくと「オープンに」議論して何とかしていこうという志が大切なのではないか」との孫さんのメッセージはインパクトが強い。
それ自体の善し悪しはともかく、こういった壮大な構想をぶち上げて、本気でやろうとしているスケールはただただ凄い。
ぐいぐい引き込まれて読み終えてしまった。面白いです。読むなら「今」ですね。時間が経てば経つほど意味が薄れる。逆に言えば読もうかなと思った瞬間が一番価値がある本といえる。
そうそう対談なので佐々木さんについても一言。やはりよく分かってらっしゃるなぁと。でも過程の違いによる「大反対」であって目指す目的地は一緒なのだから、途中からどんどん孫さんのペースにはまっているのがよく分かる。