内容紹介
決算書の読み方にはコツがある。このコツさえわかってしまえば、たとえあなたが会計の専門家でなくても、まるで上質のミステリー小説を読むように楽しみながら、決算書に隠された暗号を解くことができる。
決算書の暗号が解ければ、会社側の動機とトリックが見えてくる。そうやって手に入れたメッセージは、本物のミステリー小説に負けず劣らず興味深いものだ。なかには、あまりの仕掛けの巧妙さに思わず唸ってしまうものもある。
ぜひあなたも、本書でその醍醐味を味わってほしい。なによりそうやって利益の質を見抜くことが、インチキな会計を暴き、あなた自身の大切なお金を守ることになるのだから。
「会計上の利益は信頼のおけるもの。だって、会計ルールがちゃんと決まっているうえに、会計士も監査しているし」。もしもあなたがそう思って決算書を見ているとしたらちょっと危ない。現行の会計制度では、厳しく会計処理をすれば赤字のものも、甘く処理をすることで黒字に見せることがけっこう簡単にできてしまうからだ。
「それは粉飾なのでは」と思われただろうか? もちろん、制度で認められていない処理を行えば、それは粉飾になる。しかしそこまでいかなくとも、制度で認められたことを積み重ねて、合法的に利益の捻出や利益隠しをすることは可能だ。2006年1月に違法性が明るみになったライブドアの名をあげるまでもなく、グレーゾーンのテクニックを駆使することでギリギリの会計処理をしている会社は意外に多い。
地道に努力している会社が知名度の低さゆえに資金繰りに苦労する一方で、どんな手段を使ってでも増収増益をしているように見せかける会社のもとにはどんどんお金が集まる――こんな現実を、あなたはアンフェアだと感じないだろうか? そう、企業の利益は、「金額」もさることながら「質」こそが大切なのだ。
利益の質を見抜ければ、「ダメ株をつかまされた」と後悔することもなくなる。あるいは、一見すると同業他社よりも見劣りしているけれど、実はコツコツと努力をして成長している誠実な会社を見つけられるようになる。そしてなにより、正直な会社に投資をしたほうが高いリターンを得られるのだ。
このように、利益の質を見抜く際の手がかりになるのが「決算書」だ。その会社が何を考え、これから何をしようとしているのか。経営者の強気発言はただのハッタリなのか、それともちゃんとした根拠があるのか。そして、私たちが投じたお金はそれ以上のリターンとなって将来戻ってくるのか。これらすべての答えは、決算書の数字のなかに隠されている。
これまで、「決算書はむずかしくて歯が立たない」と感じていたあなた。あなたも本書で、決算書の暗号を解く鍵を手に入れてはいかがだろうか? 大丈夫、たとえいまは無味乾燥な数字の羅列にしか見えない財務諸表も、プロのアナリストや会計士になったつもりで著者と一緒に読みこなしていくうちに、その数字の向こう側にいる生身の経営者や社員たちの姿が、きっとあなたにも見えるはずだ。
内容(「BOOK」データベースより)
数字に隠された財務諸表のトリックを暴け。プロ会計士にしかわからなかった「危ない会社」のシグナルがあなたにも見抜ける。