「TOYOTA」、それは日本人が誇りを持って口にすることが出来る言葉である。「超優良企業」「最強の経営」「THE TOYOTA WAY」など、様々な賛辞の言葉が当てはまるTOYOTAであるが、この本では現代人が知らないTOYOTAを教えてくれる。それは著者自身が、発明王・豊田佐吉の甥で豊田家の一員として、TOYOTAが成立する以前の豊田佐吉と豊田自動織機についてからはじまり、戦前の自動車産業の苦労や創業者・豊田喜一郎の仕事ぶりとその死を経て、クラウンやカローラの開発、そして現在の心境へと時間の変遷と供に平易に語られているからである。また現在トヨティズムとして知られる、JIT(Just In Time)方式の誕生の人間的な側面(喜一郎の言葉:「間に合えばいい。余分に作るな。」)は彼でなければ書けなかったであろう。