ヒーリング・ミュージックの女王と称えられているスーザン・オズボーンが3曲、ノン・ヴィヴラートで精緻なハーモニーを聞かせるアンサンブル・プラネタが6曲、ミュージカルの世界で引っ張りだこになっている歌姫・新妻聖子が3曲、温かく包みこむ様な声が魅力の声楽家・西明美が2曲、ホッとするような優しさの声質の藤田恵美が3曲、日本のアカペラコーラスの代表とも言えるTRY-TONE「LOVE LOVE LOVE」まで収録してありますから、上質のヴォイスを聴くにはとても良いコンピレーション・アルバムだと思います。
オーガニック・ミュージシャンと称されているスーザン・オズボーンの歌声が大好きです。図抜けた温かみが感じられるのは、歌い手の心の中に詰まっている歌心の大きさに比例するのでしょうか。
アンサンブル・プラネタによる旋律線とオブリガード、対旋律のからみによる重層的な構造が光沢のある高級織物のようで秀逸でした。ポリフォニックな処理を施した書上奈朋子の編曲の冴えが効果的で、厚くなったり薄くなったりする変幻自在のハーモニーの織りなす音楽は中世的な雰囲気が漂います。
ミュージカルの世界で引っ張りだこの歌姫・新妻聖子は、曲によって発声を変えることで全く違う雰囲気を漂わせることができる実力の持ち主です。上智大学出身の帰国子女ですから英語の発音も申し分ありません。透明で力強い高音は彼女の強い個性ですし、美しい響きは一度聞けば虜になるような魅力に溢れています。
Yuccaをこのアルバムで知りました。東京音楽大学声楽科の出身で、東京混声合唱団にも在籍していたことのあるこのソプラノの透明な声質に魅入られました。これは収穫でした。