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決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫)
 
 

決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫) [文庫]

半藤 一利
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

昭和二十年八月六日、広島に原爆投下、そして、ソ連軍の満州侵略と、最早日本の命運は尽きた…。しかるに日本政府は、徹底抗戦を叫ぶ陸軍に引きずられ、先に出されたポツダム宣言に対し判断を決められない。八月十五日をめぐる二十四時間を、綿密な取材と証言を基に再現する、史上最も長い一日を活写したノンフィクション。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

半藤 一利
昭和5(1930)年、東京に生れる。作家。28年、東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役、同社顧問などを歴任。平成5(1993)年「漱石先生ぞな、もし」で新田次郎文学賞、平成10年「ノモンハンの夏」で山本七平賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 371ページ
  • 出版社: 文藝春秋; 決定版 (2006/07)
  • ISBN-10: 4167483157
  • ISBN-13: 978-4167483159
  • 発売日: 2006/07
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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32 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By fujii7
形式:文庫
 1995年に刊行された『日本のいちばん長い日―運命の八月十五日』(文藝春秋)の文庫版である。単行本は絶版ではないが、手軽に読んでみたい方には文庫版をお薦めしたい。

 戦後60余年が経つが、現代日本の原点はやはり「昭和20年8月15日」にあると思う。

 本書は、今まで日本が経験したことがない「敗戦処理」を、どう進めたのか、昭和天皇の「聖断」を受けた鈴木貫太郎内閣の動きを軸に克明に記録した著作である。昭和史の第一人者である著者の代表作だけあって、詳細な筆致に当時の動きが浮かび上がってくるようだ。

 玉音放送阻止を企てたクーデターに動いた青年将校の動きも、「昭和20年8月15日」の意味をさらに深くさせている。何より阿南惟幾陸相の自刃が、帝国陸軍最後の「道」を示すようで印象深い。

 先の大戦に対してはいろいろな歴史観があるが、あくまで事実を時系列で記したこの著作は、あまり特定の歴史観に左右されず、読むことができよう。
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28 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 内田裕介 トップ500レビュアー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
靖国問題が世間を騒がせて以降、

昭和の戦争史に関する本を手に取るようになった。

本書は、昭和20年8月14日午後1時から翌15日正午の玉音放送までを

ドキュメンタリータッチで構成したノンフィクションである。

終戦の当日、戦争継続派によるクーデターがあった。

クーデターは失敗に終わった。

天皇の玉音放送は、薄氷を踏むような危うさの中で実現した。

8月15日にそんなことがあったと、はじめて知った。

戦争終結派と戦争継続派の間には、

最後まで相容れない国家感の相違があった。

どちらも命を賭けて国を守るために尽くそうとした。

その攻防、駆け引きは凄まじいまでの迫力である。

必読といっても過言ではない。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By crites
形式:文庫
 半藤氏の4作品、『ノモンハンの夏』『[真珠湾]の日』『ソ連が満州に侵攻した夏』『日本のいちばん長い日』を時系列に沿って読んだ。どれも名作で、日本国民必読の書であると思う。

 4作品に共通する特徴として「多面性」が挙げられる。対象とする時期を狭く限定することによって、さまざまな動きを複線的に描くことに成功している。しかもそれを単なる羅列に終わらせず、一個のドラマとして描いているので、読者はそこに引き込まれながら、考えさせられるのである。

 通史のスタイルだと、無味乾燥な事実の羅列に終わらなければ、皇国史観なり、自虐史観なり、はたまた陰謀史観なり、いずれにしても単線的な物語になってしまう。これはいかにも歴史を鳥瞰しているように読者に感じさせるが、物語を支えているのは語り手個人の史観=主観でしかない。だが歴史はたくさんの「顔」を持っている。歴史を語る個人もまた、その歴史の一部でしかない。

 半藤氏はけっして公平中立な立場で語ってはいない。氏には自己の立ち位置があり、それを隠していない。だが数多の事実を並べてゆくうち、時に語り手である氏の立ち位置に疑問を感じることさえ出てくる。歴史の中のさまざまな事実、さまざまな「個人」が語る声は、時に語り手の声を遮ってしまうのである。

 歴史は後知恵で「ああすればよかった、こうすればよかった」と片付けられるものではないだろう。今、我々自身が生きているこの瞬間もまた歴史なのである。我々は忘れがちだが、我々自身が常に当事者なのだ。

 半藤氏の作品は、読者を歴史の「中」へと導き、「当事者」の立場で考えさせてくれる。読者は大きな歴史的瞬間に立ち会って、自分自身の立ち位置を決めなければならなくなる。本書『日本のいちばん長い日』は、特にそういう性格の強い作品と感じた。戦争終結を知ってホッとする者、憤る者、無念の涙を流す者。自刃した阿南陸相。決起した青年将校たち。それを批判的に見つめる人々。自分はどこに立っているだろうか。

 時が経つにつれ、過去の歴史を自虐史観や陰謀史観で鳥瞰する者が増えてゆく。そんな中にあって半藤氏の作品の存在は貴重である。繰り返しになるが、これは日本国民必読の書であると思う。
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