作品社(単行本、1981年)→旺文社(文庫、1985年)→本書。
著者は江戸文学の研究者で、川柳や落語を専門としている。
本書は、江戸の食べ物を、川柳や落語、小咄などから見ていこうというもの。
取り上げられているのは、初鰹、蕎麦、田楽、鯉、茗荷など。それらを詠み込んだ川柳などを紹介、解説というスタイル。笑い、諷刺、駄洒落の側面から江戸の食べ物を眺めており、けっこう面白かった。
それにしても、著者の理解力がすごい。川柳などはいまの「お笑い」みたいなものだから、同時代の風物や流行、言い回しなどが分かっていないと、何を言っているのか全然分からない。それをひとつひとつ解きほぐし、ばっちり解説してくれるのである。「なるほど」とうなづかされる。
ただ、ちょっと言葉足らずな印象が。
読んでいて非常に楽しい本であることは間違いない。