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江戸開城 (新潮文庫)
 
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江戸開城 (新潮文庫) [文庫]

海音寺 潮五郎
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

革命の名の下に、血の犠牲を要求するため、官軍を率いて江戸に入った西郷隆盛。動揺する徳川慶喜と幕閣の向背に抗し和平の道を模索する勝海舟。両巨頭が対峙した歴史的二日間は、その後の日本を決定づける。幕末動乱の頂点で実現した史上最高の名場面の、千両役者どうしの息詰まるやりとりを巨匠が浮かび上がらせる。奇跡の江戸無血開城とその舞台裏を描く、傑作長編。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

海音寺 潮五郎
1901‐1977。鹿児島伊佐郡大口村(現・伊佐市)生れ。国学院大学卒。中学の国漢教師を勤めた後、創作に専念。1929(昭和4)年「うたかた草紙」が「サンデー毎日」大衆文芸賞に入選。’32年長編「風雲」も同賞を受賞。’36年『天正女合戦』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 377ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (2010/09)
  • ISBN-10: 410115709X
  • ISBN-13: 978-4101157092
  • 発売日: 2010/09
  • 商品の寸法: 15.4 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 86,244位 (本のベストセラーを見る)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
復刊希望!! 2009/12/31
By 金吾庄左ェ門 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
 勝海舟〈第5巻〉江戸開城 (新潮文庫)をエンタテイメントとするなら、こちらはドキュメンタリーのように江戸開城前後の話が描かれています。
 江戸開城の当事者である勝海舟は、江戸を戦乱から守っただけでなく、徳川宗家を存続させ名誉を守る事にも尽力しています。西郷隆盛は、著者の西郷びいきもありますが、手紙のやり取りの中で細やかな心配りの多い人物として描かれています。
 その一方で、江藤新平と島団右衛門は優秀でありながら、佐賀藩の功利を優先させた事が、後年に非業の最期を遂げる原因となった事や、木戸孝允は昔の恨みが忘れられず徳川家に寛典が示せない事、大村益次郎は合理主義者ゆえに人間的情義の暖かさが分からなかった事や、海江田武次と木梨精一郎は志士としての経歴はあったが、大きな仕事をするには不向きだとする非常に厳しい指摘(公卿連中はひどいもの)がなされています。
 江戸開城後の上野戦争についても書かれていて、徳川家への殉忠のない彰義隊がこんなバカな事をしなければ、徳川家は100万石以上の領地を得られたとする一方で、彰義隊が革命の犠牲となる事で、江戸を始め関東周辺が天皇の権威を認識し威服するようになったとしています。
 他にも、カラウシの帽子(赤熊=しゃぐまの事)は江戸開城後に新政府軍が使い始めた事や、当時の諸藩の兵は弱く、例外的に強かったのは薩長と会津だとしています。
 是非とも、復刊して欲しい一冊です。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By izagon VINE™ メンバー
形式:文庫
本作は、著者が史料を読み解いた上で、当時の社会の理解、人間性についての洞察、時に小説家らしい想像力等を働かせながら、歴史的事件を活写した、「史伝」というスタイルの読み物です。
重厚でありつつも娯楽性があり、大変おもしろいです。
昨今の時代小説、あるいは大河ドラマに飽き足らない方は、ぜひ手にとって読んでいただきたいです。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By s.raymond VINE™ メンバー
形式:文庫
鳥羽伏見の戦い後、徳川慶喜が開陽丸で江戸に帰還した時期から、彰義隊が敗れるまでの間を描いた史伝スタイルの作品です。
筆者は、有名な勝海舟と西郷隆盛の会見を江戸開城の始まりとしながらも、「江戸城明渡しは慶応四年四月十一日であるが、これだけでは江戸の治安は回復しなかった。五月十五日の彰義隊討伐があって、はじめて江戸に平和が来た」そのため、「実質的な江戸開城はこの時期にあると解釈し、この作品を書いた」と語っています。

まず、その時点での各勢力の情勢を語り、各人物が取り交わした手紙、手記の類の資料を展示してみせ、その上で筆者なりの推察、解釈を
加えるという手法を取っています。
取り上げる人物は、慶喜、勝、西郷、木戸、岩倉といった有名どころから、覚王院、小笠原唯八といった脇役どころまで幅広く取り上げ、江戸開城にかかわる全体像が浮かび上がるように工夫していて、世間に流布された常識を一刀両断し、新見解を述べてもいます。

しかし、決して奇をてらうような方向には流れておりません。筆者は、資料を読む場合に重要なのは、人間に対する洞察だと言っています。
資料とはいえ、書いた本人が正しい事を書いているとは限らないし、意図的でないにせよ間違った情報を鵜呑みにして書いている場合も少なからずあるので、結局その背景にある本質を推し量るのは、人間に対する洞察力というわけです。
この視点は、悪人列伝、覇者の条件等にも見られる、筆者の一貫した考え方であり、同時に他の歴史作家に見られない個性であり魅力と思います。
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