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江戸情話集 (光文社時代小説文庫)
 
 

江戸情話集 (光文社時代小説文庫) [文庫]

岡本 綺堂
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

三代将軍家光の供をして京へ上った菊地半九郎は、一夜、祇園に遊んだ。その夜店出しの初心な遊女お染に出会い、惹かれた。いずれは江戸へ帰らねばならぬ身の上も忘れて、毎夜のように色町に通いつめる半九郎。やがて別れの日は迫り、追いつめられた二人の行く手には過酷な運命が…(「鳥辺山心中」)。恋に命を賭ける男女の情をこまやかに描いた情話集。全五編。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

岡本 綺堂
1872~1939年。旧幕臣の長男として東京に生まれる。新聞社に勤める傍ら劇評や小説を書き、文筆家としてスタート。海外の推理小説を数多く読破し、その知識を元にして書いた『半七捕物帳』は、捕物帳の元祖といえる。新歌舞伎運動の代表的劇作家としても有名である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 434ページ
  • 出版社: 光文社; 新装版 (2010/7/8)
  • ISBN-10: 4334748201
  • ISBN-13: 978-4334748203
  • 発売日: 2010/7/8
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
 情話五編収録。
 岡本経一の解説によれば、いずれも、歌舞伎用に書いたものを小説として書き改めたもの。
 このうち、「鳥辺山心中」は歌舞伎で見たことがあるが、歌舞伎は最後の場面だけだったので、全体の話はこれを読んで初めて知った。
 「籠釣瓶」「心中浪華の春雨」「箕輪心中」はいかにも芝居用に書いたものを小説にしたという感じがする。

「両国の秋」は情話と言うよりは怪談に近い。
 いずれも、風俗や、着物の柄など、描写が細かく、岡本綺堂の知識の確かさと、江戸の人間の情緒に基づく物語づくりに感心するばかりだ。

このレビューは参考になりましたか?
形式:文庫
 半七からでなく、どちらかというと「青蛙堂鬼談」から岡本綺堂にはいった自分としては、「心中花乃大江戸恋之駆引き」ともいうべき各編で、まことに面白かった。男と女の色事に命がかかってしまうところが、コワイ。風流な遊びのはずが、徐々に足元をとられ、終いには死に至るところが。

 人が運命の河に呑まれるようにして、浮きつ沈みつしてゆく様は、人生の儚さを思いやられる。特に男の見栄や自惚れや虚栄心に、自らが引き摺り回され、自滅してゆく愚かさは身につまされもする。

 題材も時代も古典の趣が濃厚で、「籠釣瓶」などはタイトルの付け方が正調古典落語を思わせる。しかし、恋の相手を思いやったり、後悔したり、憎んだりする場面は、近代心理小説を読んでいるような気にさせる。

 「鳥辺山心中」は悲恋、「籠釣瓶」は無理心中、「心中浪華の春雨」は純愛(この一編だけ江戸を目指すが舞台は大阪)、「箕輪心中」は放蕩(傾城)、「両国の秋」は怪談と、スタイルは違えど、運命に串刺しにされ、千路に乱れし男女(なんにょ)の理(ことわり)。

 正調とも思われる廓言葉も満載で、いつもながらの職人技、綺堂の捕り物や怪談とは違った魅力を堪能できる一冊。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
女性とは 2007/12/13
By 志村真幸 トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 『半七捕物帳』で知られる岡本綺堂の情話集。
 「鳥辺山心中」「籠釣瓶」「心中浪速の春雨」「箕輪心中」「両国の秋」の5篇を収めている。
 もともと『演芸画報』などに発表されたもの。袖珍本として出されたものもある。
 歌舞伎の演目をもとにした物語。それも、実際の事件から書かれた演目が多いから、綺堂がさらに史実を調べたりして、独自のものに仕上がっている。筋や結末にも異同がある。さらに綺堂の作品をもとに、舞台化されたりもしているという。
 出来は凄く良い。流麗な筆致、時代を感じさせる小物の使い方や言葉遣い。破局へと向かっていく男女の機微や人情。どれをとっても、さすがと思わされる職人技だ。
 しかし、情話というものに独特のべたべたしたところ、いらいらさせられるところがあって、いまひとつ馴染めなかった。
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