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江戸役者異聞
 
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江戸役者異聞 [単行本]

山本 昌代
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

文藝賞受賞の新鋭初の書き下ろし小説。「花形」から「達磨」へ!? それでも俺は舞台をつとめたい。毒気とけれんで江戸を沸かせた人気役者沢村田之助の凄絶孤高の生きっぷり。

登録情報

  • 単行本: 193ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (1986/03)
  • ISBN-10: 4309004261
  • ISBN-13: 978-4309004266
  • 発売日: 1986/03
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.2 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 939,968位 (本のベストセラーを見る)
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明るい哀感 2004/1/12
By tsuruko
形式:単行本
 誰も憎まず誰も愛さず、わずらわしい人間関係から離れて飄々と、ただ鏡に映る美しい自分の顔に見惚れて時を過ごす。主人公田之助が選んだ孤独は、美の特権意識に支えられています。

 しかし彼は難病におかされ、片脚を、両脚を、両腕を次々に失っていく。そんななかで彼がふと回想する家族は、手足が不自由で動くことも出来ず恨みがましい目をした妹と、そんな妹だけに愛情を注いだ両親。「田之助が知っている団欒、田之助がどうにも我慢できなかった、そして向こうもまた田之助を拒んだ家族の団欒というものは、心を寄せ合い肌を寄せ合い、いじましいほどにささやかな温もりに満ちた一種奇形な幸福の図だった。報われぬ者がその無力さを以って守ろうとする最後の、たったひとつの砦、---ひと思いにぶち壊してしまったほうが遥かにましな、情けない、悲しいばかりの場所だったのである」。自分はなぜ「こんな冷たい、誰もいない場所」にたどりついたのか、田之助が淡々と思い巡らす場面が印象的でした。
 田之助の役者としての自負と意地と、人間としての孤独と業。江戸という時代の終わりを舞台にして、それがさらりと描かれた名作です。これだけ重い内容なのに、明るくて面白い。

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