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5つ星のうち 3.0
二作並べて読むと、はっきり優劣が付いてしまう,
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レビュー対象商品: 江戸川乱歩賞全集(5)孤独なアスファルト 蟻の木の下で (講談社文庫) (文庫)
【孤独なアスファルト】
終戦による混乱から抜け出し、高度成長を続ける大都会東京、 そこに東北の田舎から集団就職でやってきた青年田代が、 殺人事件の容疑者となる。 地方出身者の方言によるコンプレックスや、孤独感が良く描か れているが、物語の中盤以降は事件を捜査をする来宮警部が 主役となり陰が薄くなる。 来宮警部は足による地道な捜査を繰り返す。乗り物に乗るとし ても、バスや電車で、当時はまだパトカーが充分に配備されて なかったのかと思ってしまった。 事件のトリックは、都内と都下の気温差を利用するなど、面白い ものがあるが、重要な証拠を犬がくわえて持ってくるという件に は、少し疑問を感じた。 東京という大都会に住む人間の孤独というテーマの選定がうまい。 ただ、後味がちょっと悪かったのは残念。評価は★★★ 【蟻の木の下で】 動物園で発見された男の死体には熊の爪痕が、との事ですが、 当時の鑑識でも、熊の爪痕か、それ以外の凶器かは区別が 付きそうな気がする。 関係者も、新興宗教に関わっている人が多く不自然。 やたらと一人の人間を悪者として書いているが、作者は戦争 犯罪で何を訴えたかったのか良く判らない。 犯人の登場の仕方も、推理小説のルールに反する。 序盤から犯人の影くらいは匂わせて置くべきではないか。 文句ばかり言ってるようだか、江戸川乱歩賞全集として、 二作並べて読むと、はっきり優劣が付いてしまう。 勿論、レベルの高い年もあれば低調な年もあり、受賞作なら それなりに一定の水準には達しているのであろうが。 評価は★★ 既に絶版となった過去の作品を、文庫本で手軽に読めるのは ありがたい。この巻には選評もついており、審査員たちの、 新しい才能を世に送り出そうとする熱意が感じられる。
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