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江戸川乱歩賞全集(2)猫は知っていた 濡れた心 (講談社文庫)
 
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江戸川乱歩賞全集(2)猫は知っていた 濡れた心 (講談社文庫) [文庫]

仁木 悦子 , 多岐川 恭 , 日本推理作家協会
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

●『猫は知っていた』
仁木兄妹が下宿した病院で起こる奇怪な失踪、殺人。事件のたびに出没する黒猫は何を目撃したのか。兄妹探偵の緻密な推理が冴える。

●『濡れた心』
女子高生の純粋な同性愛を阻む悪意、そして殺人事件。日記や手記を取り入れた斬新な構成が人間関係や動機を際立たせる文学的探偵小説。

内容(「BOOK」データベースより)

仁木兄妹が下宿した病院で起こる奇怪な失踪、殺人。事件のたび出没する黒猫は何を目撃したのか。兄妹探偵の緻密な推理が冴える。(『猫は知っていた』)。女子高生の純粋な同性愛を阻む悪意、そして殺人事件。日記や手記を取り入れた斬新な構成が人間関係や動機を際立たせる文学的探偵小説。(『濡れた心』)。

登録情報

  • 文庫: 582ページ
  • 出版社: 講談社 (1998/9/14)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062638762
  • ISBN-13: 978-4062638760
  • 発売日: 1998/9/14
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
■猫は知っていた
仁木雄太郎・悦子兄妹の下宿先 箱崎医院で、当主 兼彦の義母の扼殺死体が発見される。犯人と目された入院患者 平坂は、病人から忽然と行方くらましたまま。雄太郎と悦子は、持ち前の推理と行動力で、真相を究明しようとするが、第2の殺人事件が発生し ・・・

個人的に好みの昭和の良き本格探偵小説。殺人事件を扱っているものの、悲惨さを感じさせないので、乱歩が、日本のクリスティと評したのも頷ける。トリックの道具立てはさすがに古いんだけれど、探偵(たち)が、思考錯誤しながら、論理的に犯人を追いつめていく様が面白い。伏線も気がきいていると思う。が、さすがにデビュー作だけあって、ミスリードの仕方がいまいち。登場人物とそのサイドストーリーが過剰にしか見えなかったりして。そのへんの粗さを含めて、十分に楽しめた。

■濡れた心
女子高生 御厨典子に魅せられた、南方寿利は、愛を告白し相思相愛の仲となるのだが、典子は英語教師 野末兆介の執拗な誘惑に抗うことができない。
母賎子、寿利、典子に想いを寄せる盾陸一、典子の親友小村トシが、彼女を護ろうと奔走するなか、野末の射殺死体が発見される。 ・・・

乱歩賞選者のコメントにあるように、推理小説としてはいまいち。が、典子を中心に、男女問わず愛の虜になっていく様が、日記という形態をとって、実に巧みに描かれている。当時としては、女性の同性愛を男性作家が題材として扱っている点が、画期的だったのだろうとは思う。純愛と情欲のはざまでゆれる典子の心情が印象的。結果、典子に想いをよせる男女が、破滅的な行動にでるようになるんだが、ドロドロした、嫌な感じはしない。

文学よりの作品としてみた方がよいだろうなぁ。
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形式:文庫
【猫は知っていた】

乱歩賞が長編推理小説の公募になってから最初の受賞作です。

作者の仁木悦子さんは幼時から病気のため学校に行かず、兄の

雄太郎氏による家庭教育を受けて育ちました。

この作品は、作者と同姓同名の、仁木雄太郎・悦子兄妹が探偵役

として登場します。病身の作者を全く感じさせず、物語の中で実に

生き生きとした活躍を見せます。

扱っているのは殺人事件ですが、戦前の、おどろおどろした探偵

小説とは一線を隔する、爽やかな作品です。

【濡れた心】

女子高生の同性愛をテーマとした異色作です。

異色なのはテーマだけにとどまらない。

全編を通して、登場人物たちの日記と、刑事の手記だけで物語を進める

という構成。登場人物が全員日記を書いてるなんて、昔の人はそんなに

日記が好きだったのかと思ってしまった。

凝った構成だが、会話の羅列が続くなど、日記としてはいささか不自然。

銃の扱いにも疑問を感じた。

初めて銃を撃った人が、離れた場所から一発で被害者に命中させる

なんて事は、まず不可能です。

刑事の銃や弾丸の管理も杜撰すぎます。

寄り添って立っている二人の人物に発砲し、片方を射殺するなんて

事もしません。普通は誤射を恐れて発砲をためらいます。

この作品は、あえて推理小説にする必要も無かったのではないかとも

思います。女子高生の同性愛というだけでも、それなりに読める物語に

なったのではないでしょうか。

ただ、こんな話を、いい年したおっさんがどんな顔をして書いたのかと

想像してしまうと可笑しいですね。
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