「少年探偵団」シリーズは、ポプラ社版より前に、光文社から発売されていた。
講談社の「江戸川乱歩推理文庫」版全集では、ポプラ社版を最終稿とみなして採用していたが、こちらの全集では(当然と言えば当然だが)光文社版を底本とし、一部、本文に異同がある。
また本全集では、ポプラ社版には無い(従って「江戸川乱歩推理文庫」版にも無い)、連載開始時の「作者の言葉」が収録されている。
これは大きな違いだ。
さらに、おそらくは著者の生前に未刊行であった点から「江戸川乱歩推理文庫」版には未収録の作品、初出が「たのしい二年生」や「たのしい一年生」の「かいじん二十めんそう」といった珍品も収録されている。
正直、私は本全集が「今日の観点から見れば考慮すべき表現・用語」について、「おおむね底本のままとしました」とする編集部の姿勢が納得できず、これまで購入していなかった。
(ちなみに「江戸川乱歩推理文庫」では「初出時の原文のまま掲載」、創元推理文庫の乱歩シリーズも「原文のまま掲載」となっているのに、光文社文庫版では「おおむね」と留保が付くのだ)
しかし、少年探偵団シリーズの収録されている巻なら、他の巻も買ってみようかと思い直した。