小学館から出版されているこのシリーズ(「江戸化物草紙」「江戸戯作草紙」)は、紹介してある草双紙を全ページ見開きで原本がレイアウトされており、現代仮名遣いルビ付き文と注釈もあるので、初心者でも読みやすいです。
題材が滑稽な「化物妖怪物語」ばかりなので挿絵を眺めるだけでも楽しめます。
5作中4作が十返舎一九の戯作で、一九の滑稽噺は「東海道中膝栗毛」にも劣らず面白いし、特に「信有奇怪会たのみありばけもののまじわり」の自画の挿絵は「膝栗毛」より上手く、京伝の悪玉善玉キャラに匹敵するくらい笑えます。歌川国芳が挿絵を担当した「化皮太鼓傳ばけのかわたいこでん」も興味深い読み物です。
校注者の作品の説明(刊行年・板元・底本・作品解説など)もしっかりとしているので江戸後期草双紙マニアにも資料となります。