店頭での立ち読みでは一見興味深い本だが、買って精読すると不満が高じる。
江戸時代の古地図、対応する現在の地図、その地区に関する記事の3点セットが主体で、それに挿絵が加えられている。地図の新旧対照はそれなりに面白い。しかし方角が自由自在な古地図に合わせて現地図を描いているため、現地図の方角が現地をよく知る人の他は分からない。現地図には方角を記入すべきであった。記事自体も大変興味深い内容だ。
良くないのは、こういう3点セットであるにも拘らず、記事と地図がほとんど無関係だということだ。記事で言及されている地名や寺社名が地図上に無い場合がある。明らかに記事と地図とは別人が独立に制作したようだ。こういう本は、地図上につけた参照番号を記事中で説明してこそ興味が湧く。