1994年3月26日に『江口寿史のお蔵出し』を読んだ記録があり,17年も前に本書の第一弾を読んでいたのですが,全然記憶に残っておりません。(笑)それはともかく。本書では,カバーのイラストのように可愛い女の子の裸の絵(さらに過激なそんなことをしているシーンも)が結構載っています。江口寿史ファンは必読でしょう。よってファンの皆様向けとして星5つでいいと思います。ただ,ごく普通に1冊のコミックとして拝見した場合,私には,所詮「お蔵入り」したものはそこまでのものだなあという感じはいたしました。
本書の面白さは,大げさに言えば,ダ・ヴィンチのメモやカミュの『太陽の讃歌』『反抗の論理』を読むような,裏話というか「完成品にはならなかったけれど,こんなことも作家の頭の中にはあったんだなあ」とか,「このちょっとしたメモ程度のものがその後どこで生かされていただろうか」などと思えるところ。本書ではさらに江口さんが,先輩方の絵の真似がお上手なことも味わえます。私は谷岡ヤスジさんの真似の漫画がうれしかったなあ。