突然のリストラや家庭の崩壊の様子など、福澤さんらしさは作品の随所に表れているのですが、いまいち楽しめませんでした。 この作品の主人公に魅力が感じられないからでしょうか。 読んでいる側からすると、釘宮の奥さんが犯人ではないという事が序盤から察しがついてしまいます。 にもかかわらず、主人公は中盤以降まで釘宮の奥さんと熾烈なバトルを繰り返していて、読んでいる側からすると、この人何やってんだろう?となりました。 加えて、主人公が作品を通してほとんど何も行動を起こしていないのが退屈でした。やる事は職探しか、管理組合の話し合いに顔を出す程度。事件の鍵となる情報は、都合良く他者が教えてくれるだけ。 主人公おいてけぼりで、あれよあれよという間に勝手に事が進み、気が付いたら全部解決している。そんな印象でした。 心霊写真や、屋上の足音も結局幽霊とか憑依といった非科学的な物で片付けてしまう事も不満です。