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汐留川 (文春文庫)
 
 

汐留川 (文春文庫) [文庫]

杉山 隆男
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

築地のはずれの達也の店で、ひさしぶりに開かれた小学校のクラス会。40年前、達也は引っ越しが決まった百合を誘いボートで学校へ向かうが、教師に見つかり折檻される。別れの言葉も告げぬまま離ればなれとなった百合は現れるのか?表題作など、50代の男たちの揺れる心情を描いた大人の小説集。

内容(「MARC」データベースより)

40年ぶりのクラス会。達也が思い出すのは、転校していった百合と外濠川でボートに乗ったこと-。日劇、都電、外濠川…。昭和30年代の銀座の情景が甦る表題作など、都会を舞台にしながら郷愁を誘う、大人のための小説集。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 290ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2007/10)
  • ISBN-10: 4167504030
  • ISBN-13: 978-4167504038
  • 発売日: 2007/10
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 285,443位 (本のベストセラーを見る)
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 「メディアの興亡」のジャーナリスト杉山隆男が手がけた短編集という興味で本書を手に取った。
 あれから20年、緻密な取材と迫力ある筆致で新聞社のコンピュータ化最前線に迫った作者は、味わい深い短編小説の書き手として再び姿を現した。

 「卒業写真」は、次期役員の噂が空振りに終わり部長職すら追われた50男津村が主人公。地下鉄のホームで偶然中学の同級生に声をかけられた津村は、そのことをきっかけに過去の自分を振り返り始める。優等生で要領は良かったが冷たいやつ、という自己分析。出世コースから外れた瞬間に周囲の人々が離れていったのも、昔から自己中心的で人望がなかったことが原因ではないのか、所詮俺はその程度の人間だったのだ、という弱気。
 ところが再び会った同級生の言葉に主人公は救われる。「先頭を走る津村に引けをとりたくないって思ったから、頑張ってこれた」。
 そして主人公は思う。“おき忘れてきた自分がいる。他人が覚えているのに、自分は覚えていない自分がいる。記憶の中の自分だけが、すべてではないのだ。他人の中で息づいている、知らない自分もいる”。
 
 表題作の「汐留川」も50男が同窓会をきっかけに小学生の頃の自分を振り返る作品だ。50代とは人生の夕暮れ時を前に、あらためて自己を確認する、そんな年代なのだろう。そして、それは悪いことじゃない。50にもなって小学校の頃の初恋の相手にそわそわ胸ときめかせる、そんな気持ちもとてもわかる気がする。

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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
◆カバーの絵がきれいだったので購入^^;。著者略歴を見ると、元新聞 記者で、「硬派」な作品を書いていた人だったので、少し身構えて読み 始めた。
が、淡々とした文章には確かな息遣いが感じられ、地に足が着いた 「大人の小説」の趣がある。
収録された7編は、いずれも50代前半の男性が主人公であり、
仕事上は昇進の道が閉ざされ閑職を与えられても腐らずに続けてい る、という男達である。
ふとしたきっかけで、忘れたはずの過去・知らない方がよかったかも しれない「過去」に出会う。
自分自身の数十年を振り返るとき、黄昏の向こうの一筋の光芒にも 似た鮮烈な、しかし決して取り返すことのできない「あのとき」がよみ がえる。
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9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
本物の小説 2004/10/28
By カスタマー
形式:単行本
読了後、本物の小説を久しぶりに読んだなあと、ちょっと幸せな気分になりました。ただストーリーが目まぐるしく展開していくだけだったり、ただ泣かせることを目的としたようなものばかりが氾濫している最近の日本の小説の傾向を考えると、これは特筆すべき本だと思います。特に劇的なことが起きるわけではなく、誰の身辺にでもありそうな話ですが、言葉が美しく、叙情的で、思わず郷愁をかきてられてしまう。いい本です。
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