中編を2編収録。
小説b-Boy '06 2月号掲載の中編「永遠の恋人」と小説ラキア Super-EXtra vol.3 '04ハイランド掲載の中編「夜の血族」。
あとがきにもちょっと実験的な作品とあるけど、これらの中編には著者の魅力が最大限発揮されたとは言えないかも。
濃密な場面を切り取った短編か、完全にその世界に耽溺できる長編の方が断然おススメ。
とはいえ、著者らしいこだわりはちりばめられていて、読者は楽しめなくはない。
「永遠の恋人」はちょっとした転生モノ。
鎌倉の古い蔵に隠されていた壮絶な春画・・・いや、淫画から始まる縁。
正直その時空を超えた愛にはまったく興味を覚えなかったんですが、たった一枚のその絵の描写と、それが描かれた時間を回想する独白がすごくて、そこだけでご飯三杯イケル気がします。
ちなみに没落華族の若君が、熊みたいなロシア男に続いて6人×2人に嬲られて中休み中にはゴルフボールを詰め込まれたり排出させられたりしたときの絵だそうです。
ここまでリアルに描写された春画は記憶にない。
脳裏に描ける。おいしかったです。
「夜の血族」はヴァンパイア物でもなんでもなく、単なる従兄弟モノ。
近親相姦の亜流の試作品という印象。
本家の女性的な美貌の青年が、分家のりりしい青年を資金融資の形に犯す。
本家の青年は年長の叔父に支配されていて、この時点で分家の上の口は叔父様のもの。
失神した分家をよそに、叔父様は本家を常のごとく味わう。
その後すぐに本家と分家の青年たちは共に接待に出され、なかなか楽しい4Pが繰り広げられる。
その一環として、分家が本家に下克上。
接待の後は叔父→本家→分家のサンドイッチ3Pあり。
・・・という感じで2輪挿し以外フルコースじゃないか。
それが逆にすごく事務的というか、やっつけ仕事という感じで、おいしくはあるけど萌えは少なかった。
やはり中編だと、ある程度の物語上の説明が必要な分、濃密な場面がとってつけたようになってしまって、ファンタジーに入り込めない印象。
次作はやはり書き下ろし単行本を期待。タリオの続きが気になります!書いてください!