世間知らずの学生時代。
まだ自分の意思すらはっきりとしなかったあの頃は、ことあるごとに、
おマセな友達や物知り顔の先輩に、あることないこと吹き込まれ、
心がグラグラ揺れたっけ。
子供だけの世界・・・学校。
わからないことだらけの大人への道。
初めての悩み、将来への不安は、ひとりで抱えるには心細くて、
友達と呼べる誰かと寄り添わずにはいられなかった。
特別なこだわりも才能もなく、これといってやりたいことも見つからず、
どうしたらいいのか、自分をもてあましていた中途半端な青春時代。
語るほどの武勇伝もなく、ほどほどに真面目でほどほどに不良。
かっこ悪くて人には話せない時代だと過去に封印して・・・数十年。
実はこれが、
全国共通の“思春期の傷(トラウマ)”だったと、この本は気付かせてくれる。
あくまでも過去を振り返る口調で書かれているので、大人の思考回路のまま
子供の頃の自分に会いに行くことができる、退行催眠療法的な作品。
不細工でカッコ悪い あの頃の自分を許せる・・・。
初めてなのに、よくわからなかったのに、良くやった。と言ってあげたい。
そんな気分にさせてくれる一冊です。