登録情報
|
コンサート・シーンでの再結集したファンク・ブラザーズの演奏も素晴らしい。メンバーは相当な年のはずだが、そんなことは微塵も感じさせない。昔どおりのタイトで力強く、その名のとおりファンキーな演奏を聴かせてくれる。
ゲスト・シンガーでは、まずジェラルド・レヴァートの「リーチ・アウト・アイル・ビー・ゼア」がいい。原曲を歌ったフォー・トップスのリーバイ・スタッブスを髣髴とさせる熱唱ぶりだ。チャカ・カーンは、名作「ホワッツ・ゴーイング・オン」をマーヴィンとは別解釈でさらりと歌いこなしている。私が最も気に入ったのが、ジョーン・オズボーンの「恋に破れて」。原曲はジミー・ラフィンによる、失恋による絶望感を歌ったシブい男歌。これをオズボーンは少しハスキーな声で情感たっぷりに歌い上げる。後半のコーラスでドラムスの連打とともに盛り上がっていく箇所が圧巻。このほか、B・コリンズ、M.ンデゲオチェロ、B.ハーパー、T.スコット(サックス)、M.ジョーダンがゲストとして登場する。
これらの新旧のミュージシャンとファンク・ブラザーズの交錯により生まれる、懐かしく、それでいて新鮮なサウンドは、間違いなくこのCDの聴きどころだ。
ライブ。ベニー・ベンジャミン、アール・バンダイク、そして映画の中心となった伝説のベーシスト、ジェイムズ・ジェマーソンはすでに他界してしまったが、ボブ・ハビット、ジャック・アシュフォードなどのメンバーが全盛期と変わらぬ(それ以上の円熟した)演奏を聞かせる。特に、本作発表後に、参加したメンバーが相次いで他界したこともあり、本作はファンにとっては最重要
作である。参加メンバーもトム・スコットのノリノリのファンキー・サックスが楽しめる「ショットガン」、ジョーン・オズボーンの堂々としたボーカルが
気持ちよい「ヒートウェーブ」、相変わらず豪快なチャカカーンの「ワッツ・ゴーインオン」、そして本作のハイライト「エイント・ノー・マンウテン・ハイ・イナフ」は感動もの。唯一の欠点は、曲順とミチェル・ンデゲオチェロの
ひとりよがりなボーカルのみ。なるべく、映画を見てその順にプログラムを
組んで聞くことをおすすめします。
|