連載35周年記念企画として出版されたこの本には、原作者のロングインタビューや、
描写線の柔らかさや修正の跡もよく見える生原稿の写真や、
文化服装学院による、オスカルの生涯ただ1度のドレスのメイキングなど、
興味深い記事がオールカラーで美しく載っていて、面白く読めます。
付録のポップアップも良く出来ていて、見ているだけで楽しいです。
だけど、この本の第1部の原作のストーリーと人物紹介のところは、
1ページ分の紙面に原作のイラストと、個別の人物紹介と、
物語の紹介と、歴史的な出来事や人物がいっぺんに詰め込まれていて、
しかも縦書きと横書きの囲み記事が混在して、とても読みづらいのです。
なによりも残念なのは、『ベルサイユのばら』に関して
「35周年目にしてはじめてあかされる」という原作者のコメントが
あちこちに点在してしまっていて、ひどく探しにくいことです。
ファンとして一番興味があることなのに、これは残念です。
それに、原作のカラーイラストの多くが小さく掲載されているのは、
せっかくのオールカラー本がもったいない感じです。
また、連載当時一番の楽しみだった、毎週の扉絵のイラストがあまり無いのもがっかりです。
ヴェルサイユ・パリの旅行記事にも古い情報があったりして、
ファンとしてもっと濃い内容を期待していたのに、
そんなわけで2500円という値段は高く感じました。