このドラマは、かなり以前に作られた「昭和の名作」のリメイクだと伺いました。重いストーリーの割に俳優陣に少々重厚さが欠ける感があったことや、ごく一部に時代考証がやや甘いかなと(北村さんの髪型が現代風で茶色く染めているなど・・)いう箇所があったものの、岸本さんがなかなか良い味を出していますし、飯島さんが院長夫人という、いわば上流社会の女性を冷たく演じたというところもかなり意外性があり面白かったです。そして何といってもヒロイン・石原さんの演技力が素晴らしい。自分が殺人者の子と知ったショックに半狂乱になり号泣する場面は鳥肌が立ちます。この後、上ずったような発声や台詞読みが直ってくれば、押しも押されもせぬ実力派女優になることでしょう。
主人公は、養母の酷い仕打ちには恨み一つ持たなかったが生母のことは許せなかった・・誰の心にも温かい心と氷点下の心が存在し、しかし主人公の生母に対してとった言動も「仕方なかったのかもしれない」と自然に思えます。数々のテーマで構成され、全体キリスト教がベースになっていますが、「心の中の陰と陽」「自分の罪をわび、人から許され自分も許す」「お互いがお互いさま」といった仏教的なエッセンスが含まれていることも、このドラマの魅力だと思いました。