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氷の天使 (創元推理文庫)
 
 

氷の天使 (創元推理文庫) [文庫]

キャロル オコンネル , Carol O’Connell , 務台 夏子
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,260 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

キャシー・マロリー。NY市警巡査部長。ハッカーとして発揮される天才的な頭脳、鮮烈な美貌、そして、癒しきれない心の傷の持ち主。老婦人連続殺人事件の捜査中、父親代わりの刑事マーコヴィッツが殺され、彼女は独自の捜査方法で犯人を追いはじめる。ミステリ史上もっともクールなヒロインの活躍を描くシリーズ、第1弾!

内容(「BOOK」データベースより)

義父が殉職した。刑事マロリーは上司の命令を無視して単独捜査を始める。違法行為をものともせず、ただ犯人を挙げるために―。鮮烈無比なヒロインを描く新シリーズ開幕。

登録情報

  • 文庫: 437ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2001/05)
  • ISBN-10: 4488195067
  • ISBN-13: 978-4488195069
  • 発売日: 2001/05
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By キリ
形式:文庫
NYで、裕福な老婦人ばかりを狙う連続殺人が起こる。
白昼にもかかわらず、痕跡を残さない犯人はまさに「透明人間」

「クリスマスに少女は還る」で強烈な印象を残す、オコンネルの第1作。
作者の原点とも言える、マロリー・シリーズだ。

主人公は、類稀ない美貌と頭脳を持つ、NY市警の巡査部長マロリー。
下手をすると嫌味にもなりかねないところを
そうならないのは、マロリーの生い立ちなのか。
自分の美貌も、我感知せず。
どこか不思議な「無垢」さが垣間見える。

ストリート・チルドレンとして生きていたマロリーを
拾ったのが、刑事のマーコヴィッツ。
そして、その妻のヘレン(故人)。
この2人が、マロリーの人生を大きく変える。

大人になったマロリーは、今も泥棒の心を持つ。
マロリーの中には「盗んではいけない」という観念は無い。
物心ついた時から”生きる”ために必要なことだったのだから。
ヘレンの誕生日に、盗んだ物をプレゼントして何度も泣かせた。
喜んでくれると思ったのに、何故泣くのか…
よくわからないけど、ヘレンが悲しむことはしないと決めた。
だから、ヘレンがわからないコンピューターの世界でハッカーとして
情報を盗む。
そして、養父の捜査を裏側から助ける。

話の序盤で、養父のマーコヴィッツが殺される。
敏腕刑事のはずのマーコヴィッツが、何故?

泣かないマロリー。
凛として、まっすぐに前を向き 犯人を追い詰めて行く。

それでも、読者にはマロリーの心が染み込んでくる。
今は亡き養父母とのエピソードが、所々に組み込まれ
絶対に涙を見せないマロリーと共に、心で泣いてしまう。
仇討ちとでもいうべき、マロリーの執念。

ストーリーは、連続殺人事件と株のインサイダー取引などが絡み合って
進んで行き、特筆すべきものではないかもしれないが
このマロリーを取り囲む人々がイイ。

故人の養父母に、どれだけマロリーが愛されてきたのかが
周りの人々の言葉から、伝わってくる。

決してセンチメンタル性はなく、淡々と物語が進むから
その愛情が際立ってくるのだ。

余談だが「クリスマスに少女は還る」で印象深い、アリ・クレイと同じく
顔に醜い傷のある女が登場する(マーゴ・サイドン)
オコンネルは、隠すことの出来ない表面的な傷と
見た目ではわからない、心の傷の両方を重ね合わせるのが上手い。

この後
「アマンダの影」「死のオブジェ」「天使の帰郷「魔術師の夜」など
続々と、このマロリー・シリーズが続く。

絶対に読もう!・・・とそう思わせてくれる、第1作だったことは間違いない
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
マロリーシリーズ1作目です。主人公は女性巡査部長マロリー。張り込みが不可能な程の美貌と天才的な頭脳の持ち主、でも幼少期の環境ゆえに善悪の境界線が世間一般から大きく外れ、内心が読めない無表情な上に、言動と行動からは周囲の人々に対する思いやりがまったく感じられない。キャサリンでもキャシーでもなく、ミスもミズもつけないただのマロリーと呼ぶように、会う人ごとに一々訂正して歩く。でも周囲の人々が良いんです。養父母はもちろん、養父母の古い友人3人組やマロリーに淡い恋心を抱くいい年した友人チャールズ。うるさい上司や酔いどれ相棒ライカー。口ではけなしつつも、思い出の中に、会話の端々に、マロリーに対する愛情が溢れているんです。ジャンルはミステリですが、やさしい読後感が残ります。すっかりハマッテしまいました。ただいま2作目『アマンダの影』に突入!!
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By ren_ren
形式:文庫
「クリスマスに少女は還る」の読後感が余りに強烈だったため、こんなにも長く他の作品を読むことができなかった。しかし、作者にとってはこのマロリー・シリーズこそ主流、「クリスマス…」が例外なのだとやっと読む気になった。
それにしても、相変わらずの"freak show"。「個性的な」場面、人物だらけだ。巻頭いきなり犬の自殺に始まり、引きこもりのチェスの天才、犯罪歴のある大女の霊媒、演技中事故死した大魔術師の超能力者の妻、常に躓いたり何処かに体をぶつける大学教授、レイプされ頬を切り裂かれ終始引きつった笑いの女(「クリスマス…」のアリを彷彿させる)、億単位のマネーゲームに興じつつ次(の犠牲者)は誰か茶飲み話にする資産家の老婆たち等々…。
そして主人公のマロリー自身も、ニューヨーク市警巡査部長でありながら天才的ハッカーであり、尾行が不可能な位の美人で、喜怒哀楽を殆ど表さぬ「氷の天使」…。
「クリスマス…」同様、そういった様々な「傷」を心に持つ人々の、ある意味「再生」の物語なのだろう。
こう言っては何だが、事件その物は別段目新しくはない。ミステリとしてつまらなくはないが、「驚天動地」という訳ではない。
ただ、この小説はそういった「当たり前な」ミステリの読み方よりも、個性的な人物や出来事に取り巻かれた、マロリーの世界その物を楽しむことが主眼と思われる。丁度、R.D.ウィングフィールドのフロストの世界を楽しむ様に…。
だから、原題の"Mallory's Oracle"も邦訳の「氷の天使」も、どちらも言いえて妙なのだ。
どなたかも確か言われていたとは思うが、声を大にして言いたいのは、「チャールズ頑張れ!」。
次作が楽しみだ。
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