文庫版も遂に18巻にも達したが、このあたりのレビューを参考に新たに『水滸伝』を読み始めるという方はたぶんいないだろう。ましてや、17巻まで読んで来たが18巻を読むかどうかはレビューを読んでから考える、などという方はおられる訳がない。ということで、いたって気楽に書き進めることとする。それに、最終巻となる次号は、レビューを書く方も多いだろうし・・・。
このシリーズのレビューは3度目となり、何れも私なりに大きく気持ちの揺れ動いたときに書き込んできた。それは『巨星墜つ!』である。登場人物に入れ込む余りに逝かれた際の落ち込みも大きいが、今までは「楊志」と「晁蓋」がそれであった。今回が「誰?」なのか書くつもりはないが、たぶん皆さんも納得する人物であろうと確信している。今回は予感めいたものがあったが(残りも少ないし)、特に「晁蓋」の場合はまだ物語の半ばでもあり、『まさか彼が!』というショックが大きかったように記憶する。
実は、「後水滸伝」とも呼ばれる『楊令伝』のハードカバー4冊を既にオークションで手に入れている。このシリーズが終わり次第突入するつもりだったが、ある時(酔っ払って!)堪らずに読み始めてしまった。暫くして考えたのだが、登場人物リストに名前が出てこないのは亡くなったからではないのか?それに気付いて直ぐに本を閉じてしまったが、何か私自身の手で「名札」を裏返しにしてしまったような気がして心苦しかった。『水滸伝』の残り冊数が少なくなって寂しく感じる方も多いと思われるが、後には『楊令伝』が控えている。そのことを思うと、次号はまさしく「終わりの始まり」でもあり、最後までしっかり楽しんで読もうという気分になる。
多巻もののレビューはオフ会の掲示板の感があり釈迦に説法かもしれぬが、次号まで手持ち無沙汰の方には、是非とも『楊家将』シリーズ(『血涙』を含む)をお薦めしたい。楊志から楊令に伝わった「吹毛剣」の由来を辿れるとともに、「楊家」一族を理解しておくことは、『楊令伝』の面白さを更に深めてくれるに違いない。